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2010年05月 アーカイブ

2010年05月03日

木津川カヌースクール報告 5/1(土)・2(日)

ゴールデンウィークの5連休の初日、2日目と笠置でカヌースクールを開催しました。
土曜日は6名、日曜日は4名の方々と新緑に彩られた5月の木津川をツーリング。
両日とも天候は快晴。水位も高く、川はとても下りやすい状態でした。
それでは、2日間の様子を7枚の写真でご報告します。

★5月1日(土)

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航程半ばを過ぎた頃に全員で記念撮影。
今の木津川は菜の花が満開です。

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初めてのカヤックはいかがでしたか?
ツアーにも遊びに来てくださいね。

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ゴールの銭司でも菜の花が満開。
岸辺に咲く花と花筏。

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水面下に咲く菜の花。

★5月2日(土)

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土曜日と同じく、コースの中間地点を過ぎたあたりでの1枚。
土曜日はのんびりと下りましたが、この日はさらにゆっくりとツーリングしました。

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皐月の新緑と晴れ渡る空。
5月の空気はとてもすがすがしくて、さわやかな自然を満喫できますよ。

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フジタカヌーでは11月末まで土・日・祝日とカヌースクールを予定しています。
(平日でも5名以上のご参加の場合はスクールを開催しますので日程等ご相談ください。)
皆さまからのお申し込み、お待ちいたしております!

カヌースクールのご案内はこちら
2010ツアー予定もご覧くださいませ。

2010年05月04日

木津川 笠置(京都府相楽郡) カヌーカヤックスクール 5/4

木津川 笠置1日体験カヌースクール(京都府相楽郡) 5/4
ゴールデンウイークは、晴天に恵まれ絶好のカヌー日和
水量もまづまづ ストレスなく川下りもできました。
陸上練習〜水上での基本練習〜昼食〜6Kmの川下り・・・
新緑も美しく心地よい一日でした。
笠置大橋下の瀬を下る

銭司の瀬

カヌーカヤックスクール集合写真

まだ、カヌーカヤックを体験していない“あなた”エントリーお待ちしています!!

2010年05月06日

5/1〜2(土日) 古座川・橋杭岩カヌーカヤックツアー報告 古座川編

ゴールデンウィーク前半に、南紀の清流古座川をカヌー・カヤックでツーリングしてきました。
普段は少し浅く何回か舟を降りて引っ張る所もありますが、事前に雨が降ったお陰で水量もバッチリ。
快晴の青空の下、気持ちのよいツアーが楽しめました。

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こどもの日を前に海岸線の鯉のぼりも元気に泳いでいます。
天気もよく、ツーリングの期待も高まります!古座川は駅から川までの便がよく、
電車を利用した折りたたみカヌー派にもお勧めのコースです。

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古座の一枚岩の風景。高さ100m幅500mもある巨岩は写真には納まりきりません。
間近にみるとすごい迫力ですよ!

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川の両岸にある不思議な奇岩群が目を楽しませてくれます。
それぞれに名前がついていますので、名前当てや自分達で新しい名前を考えるのも面白いです。

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のんびりとしたツーリングが楽しめる川ですが、こんな瀬もあります!

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古座川にも沈下橋があります。数年前の台風で壊れてしまい、そのまま撤去する話もでましたが
地元の方達の熱い願いと活躍のお陰で綺麗に修復されたそうです。

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夕日が景色を黄金色に染める頃、ゴールが近づいてきました。
古くは、鯨漁や材木の流通で栄えたとの事。所々に歴史を感じる景色が残っています。

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宿泊先の神保館にて。地元の食材を使った料理を味わいつつ参加者同士の交流を深め、英気を養いました。
初日は風が強く、海は白波が立っていましたが、明日には風がおさまっているように。

ツアー二日目はいよいよ海へと漕ぎだし、名勝橋杭岩を目指します!


その2へ続く・・・

5/1〜2(土日) 古座川・橋杭岩カヌーカヤックツアー報告 橋杭岩編

二日目も天気は快晴。河口から海へカヌーで漕ぎ出し、串本の名勝橋杭岩までカヤックツーリングにでかけます。
途中にある無人島「九龍島」に上陸。珊瑚が散らばる砂浜でのんびりしました。

九龍島の無人島探検

鯛島
タイの様に見える「鯛島」

串本へむけて

心配していた風もなく、ベストコンディションでのツーリング日和です。
橋杭岩の間近まで近づき、カヌーから色々な角度から楽しめたことは、参加者の皆さまの心に残る
貴重な体験でした!

石柱上の奇岩

迫力の景観

橋杭岩をバックに

ご参加いただいた皆さま。有難うございました!!

第6回 琵琶湖ツーリング大会のご案内

第6回 琵琶湖ツーリング大会のお知らせ
大会主催の岡田会長より案内が届きましたのでお知らせします。
近畿の水がめ、日本一の琵琶湖をカヌーカヤックで堪能しましょう!
出艇地は自由で、赤野井第3駐車場Am11:00に合流
カヌー仲間と進親交を深めましょう。
案内チラシ

詳細、お申し込みは、こちら琵琶湖ツーリング大会公式ホームページ

2010年05月10日

親子で木津川カヌー・カヤック体験(京都 笠置カヌースクール)

青空の下、親子でご参加の皆さんに京都 木津川カヌースクールを楽しんでいただきました。

まだ少し水は冷たいですが、子供達は元気に岩の上から飛び込んだりと、
全身で水遊びを満喫したようです。
私も誘われましたが・・・もう少し暖かくなってからにしておきます(汗)
新緑の中、とても楽しい一日でした。


笠置で開催されているカヌースクールでは、小さな子供から年配の方まで、
基本のパドル操作から沈(ひっくり返る)した時の対処方法までを解りやすく
体験していただけます。


飛び込み岩で日向ぼっこ

小学生も楽しく漕げる

秘密の水路

2010年05月18日

三重県・銚子川&白石湖ツアー報告 5月15日(土)

第1回の銚子川ツアーはチリ地震の影響で現地には津波警報が発表され
出艇してわずか1kmでツーリング中止となりました。

このツアーは川から川、そして湖、海とあらゆる水の表情を見る旅であり
中止となったまま、この2010年を終えるのはあまりにももったいないので
ツアー直後に5月15日に再度ツアー日程を組みました。

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銚子川の水中。
3月に訪れた古座川の支流の小川もかなりきれいでしたが
銚子川はそれ以上に透明度が高い美しい水をたたえていました。

今回のご参加は10名。
第1回をリベンジされる方、初めて銚子川を訪れる方、ツアーそのものが初めての方が
尾鷲の清流に集っていただきました。

それでは、1日の様子をじっくりとご覧ください!

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天候は朝から晴天。
木々の葉は皐月の日差しに照らされて瑞々しく透き通っていました。

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銚子川全景。
この日の水位はかなり低かったです。
出艇後は歩いて、歩いて、歩いて、銚子川ツーリングは銚子川ウォーキングとなりました・・・。

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出艇前には第1回と同じく進水式。
清流銚子川にPE-400スペリオの鮮やかな黄色が映えていました。

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お清めの儀式のあとは恒例の「水かけ祭り」。
水温はまだまだ低く、かなり冷たかったことと思います。

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進水おめでとうございます!
ファルトボートに関することで何かございましたら、いつでもご相談くださいね。

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水は2月の第1回よりさらにきれいでした。

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カヤックの影が川底に映る川では水に浮遊する感覚を体感することができます。

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お2人でのご参加ありがとうございました。
次回はぜひキャンプツアーにお越しください!

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写真の瀬はぎりぎり下れるくらいの水位。
時おりボトムをすりながら全員が無事に通過しました。

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第1回の銚子川ツーリングはこの赤い橋で中止となりました。
ここからは新しい旅の始まりです。

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第1回の銚子川ツアーで進水されたアルピナ2-430。
いつかご家族全員で遊びにいらしてくださいね!心よりお待ち申し上げております。

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清流に戯れる河村シェフ。
後に小さく写っているのは銚子橋。この地点で昼食休憩としました。
シェフのお昼ごはんはお弁当と特大ラーメンと差し入れでいただいた
紀伊長島名物のマンボウの串焼きと天ぷら。
さすがにお腹いっぱいになったようで、ツーリング後半は満腹感で睡魔におそわれて
舟を漕ぎながら舟を漕いでいました。久々に無口なシェフの姿を見ました。

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このあたりは水深が深く、水の色は透明感のあるエメラルドグリーン。
本当にきれいでしたよ。

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いつもお食事セット(ストーブ、テーブル、その他いろいろ)を携行されています。
板取川でもよろしくお願いいたします!
50分ほど休憩をとってから再出発しました。

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銚子川河口付近の川底に沈んでいたクラゲの亡骸。
どこまで下っても銚子川は澄んでいました。

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銚子川の河口にいつもある波。
風が強い日には巨大な波となります。

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淡水と海水が交じり合う汽水域で見られる通称「ゆらゆら帯」。
写真では、なんとも言えないこの水の雰囲気は伝わらないと思いますが
独特の水の表情を垣間見た瞬間でした。※ちなみにピンボケではありません。
高知県の四万十川のゆらゆら帯も有名だそうですが
このように川底まで見えるのは全国でも珍しいそうです。

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銚子川の河口部でUターンするように船津川へと。
歩く速度よりゆっくり流れる船津川の下流域を遡るとそこには白石湖。

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白石湖は川、湖、海の水が交じり合う、これも全国的に珍しい湖です。
特産は渡利牡蠣(わたりがき)。
出艇前の予定ではこの小さな湖を1周する予定でしたが
銚子川ウォーキングで時間をとられてしまったため、1周は断念して半周となりました。

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白石湖から船津川を下り、最後の休憩。
小高い丘に登り記念の集合写真を撮影。

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まずは銚子川を背景に。

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そして船津川を背景に。
2本の川が河口で隣接しているのも珍しいです。

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最後に尾鷲湾を背景に。

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海に出る前には水路を散策しました。
下見の時はほとんど流れがなく、護岸に張り付いた牡蠣を眺めながらゆっくり進んだ
この水路でしたが、この日のこの時間はまるで川のように海水が流れていました。
潮の流れに逆らうように漕ぐややハードな散策のあとは尾鷲湾へと。

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最後に2kmほど海を漕ぎ、

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16時15分無事着艇!

距離はそう長くないものの、川を歩いたり、潮の流れに逆らったりと
お疲れになられたかも知れません・・・。
ご参加の皆さん、今回もありがとうございました!
またどこかのツアーでお会いしましょう!!

どこかのツアーのご案内はフジタカヌー2010年ツアー予定をご覧ください。
これからカヌーを始められたい方はカヌースクールにご参加くださいませ。

上田洋樹

2010年05月20日

木津川カヌースクール報告 5月16日(日)

風薫る5月16日、さわやかな気候と眩いばかりの新緑に包まれた木津川で
カヌー教室を開校しました。

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この日のご参加は4名さま。
午後からは4名の会員さんが飛び入りでご参加されました。

陸上講習(装備・カヤックの説明、パドルの基本操作、カヤックの持ち方・運び方
乗り降り、転覆した場合の対処法など)のあとは水上での練習です。

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午前の練習風景
午後からのツーリングに備えて1列になる練習です。

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川の水位は刻々と変わります。
水位の変化は岩を見ればよく分かります。

午前の練習は12時まで。
1時までは昼食休憩です。
青空の下でテーブルを囲み、お弁当を召し上がっていただきます。

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午後のツーリングから親子でご参加の会員さま。
艇は「かるがも2」という今や懐かしい2人艇です。

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午後のツーリング風景。
航程1/3ほどの地点、本流とは別に流れる水路での1枚です。

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この日もご参加ありがとうございました。
差し入れもいつもありがとうございます。

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数少ない瀬での1枚。

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この日、4名さまのグループは全員が沈。
チャレンジ精神ゆえの結果だと思います。
きっと思い出に残る一日となったことでしょう。

スクールでは時として沈することもありますが、それもまたご愛嬌。
これからカヌースクールへのご参加を検討されている方は
気温は高くても水温はまだまだ低いため、転覆してもお体が冷えないように
化繊のインナー(Tシャツ、短パンなど)とアウター(レインウェアなど)をご用意ください。

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ツーリング後半、8人全員で記念撮影。

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ツーリング終盤の1枚。
銭司のキャンプ場下流は中州があり流れが2つに分かれていて
以前は左岸の流れを下っていたのですが、最近は川の様相が変わり
右岸の流れを行くことが多いです。

この地点から10分ほど漕ぐとゴールです。

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ツーリング終盤は太陽が西に傾き、水面はいつもキラキラと輝いています。
8名の皆さま、カヌースクールへのご参加ありがとうございました!
4名のグループの皆さま、次回はツアーへのご参加をお待ちいたしております!!

土・日・祝日は木津川カヌースクールにどうぞご参加くださいませ。
カヌースクールのあとは全国のゲレンデに出かけましょう!!

2010年05月24日

ガイドUの板取川(岐阜県)ソロツーリング報告

大変永らくお待たせいたしました。
6月5日(土)に予定している板取川ツアーの下見ツーリングに行ってきました。

板取川ツアーのご案内はこちらから

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板取川の水中の様子。
少し濁りのある地点でこれだけの透明度があります。

まずは下見ツーリングの印象をお伝えいたします。

航程は約9km。
のんびりと下れる区間や美しい淵はたくさんありますが
瀬も多く、それらは本流に岩が多数点在して、難易度は高いです。
無事に通過できれば(できるようにご案内します)、爽快かつ楽しいツーリングができます。

危険な地点はいくつもありますが、そこは徹底的にライニングダウンします。
ライフジャケットにカウテールを着けていない方は3mのロープとカラビナをご用意ください。
流れのある所での降艇やライニングダウンについてご説明します。

小さな滝がいくつもあります。
ツアー当日まで残っているか分かりませんが、この日は藤の花の青紫が新緑に映えていました。
水の透明度はかなり高いです。鮎や小さな魚が気持ちよさそうに泳いでいます。
飛び込むのに最適な岩も見つけました。

それでは、写真で下見ツーリングの様子をご報告します。

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出艇予定地

おだやかそうに見えますが、スタート直後に瀬があります。
波は大きくないですが、岩の間をうまくコース取りしないといけません。

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巨大なクリスマスツリーのような藤。川岸に咲いています。

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桜のように「花筏」とまではなりませんが、藤の「花カヤック」がたくさん浮かんでいました。

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複雑に入り組んだ木の根。
ゴールするまでの左岸側にこういった光景を幾度も目にすることができます。

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瀬は終始こんな感じです。この瀬の最後には、

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本流の真ん中にテトラポッドが埋まっています。
この地点は右岸をライニングダウンします。

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瀬があればこんな風にゆったりできる区間もあります。

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緑の軒先が長く続く区間もありますよ。

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3mほどの岩の上から撮影した中間地点付近の風景。
この岩が飛び込みポイントです。ツアー当日はここで休憩しましょう。

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昼食は川の水を沸かして。
岩の上での食事のあと、15分ほどゆっくりしました。

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岩に群生していた小さな花々。この1箇所だけに咲いていました。

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こんな瀬もあります。ゴールまで気を抜けません・・・。
※ここは左岸をライニングダウンします。

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出艇から約4時間で無事にゴール。
ツアー当日の着艇は16時以降になると思います。

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6月5日(土)板取川ツアーは現時点で開催まであと3名です!
定員は12名で締め切りますので、ご予約はお早めにどうぞ!!
板取川ツアーのご案内はこちらから

板取川の下見【陸上編】もご覧くださいませ。

※コース等についてのお問い合わせは
お電話にてフジタカヌー上田までお願いいたします。
0743-95-2507(平日9〜17時)

2010年05月25日

PE-1-400・480スペリオ ファルトボートのリブフレームが完成するまで その【1】

ファルトボート(折りたたみ式カヌー・カヤック)のフレームは大きく分けて
前後方向の縦通フレーム(ステム、キール、ガンネル、チャイン、ストリンガー)と
リブフレームの2つから成り立っています。

リブフレームとはその名の通り人の体に例えると肋骨のようなもの。
最も少ないのはアルピナ1-310の3枚。
最も多いのはPE-1-430・480・500の7枚です。
ちなみにキールを人の体に例えると背骨となります。
キールは和訳すると竜骨。
前後先端のステム部を含めると、まさに竜のような形状となります。

現在、PE-1-400スペリオと480スペリオのリブフレームを製作していますので
今日からリブフレームが仕上がるまでの工程を皆さんにご紹介します。

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厚さ15mmのマリン合板(完全耐水合板)をコンピュータ制御のNC自動切削機で
切り出してからはすべて手作業で仕上げます。

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サンダーという研磨機で平面と側面(小口)を研磨してから焼印処理をします。それから
エッジ部の面取りをして、エアガンで細かいおが屑を吹き飛ばし、1回目のニス塗装。

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湿度や気温によって初期の塗装は2回する時があります。

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1度目の塗装が乾いてからは工作機械を使わずに手で仕上げていきます。
最初の紙やすりは120番。そこから番数を上げて(目を細かくして)研磨作業を繰り返します。
2度目の塗装前には木の表面が絹のような手触りになるまで磨きます。
この2度目の研磨が最も手間がかかる工程です。

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2度目の塗装。
ニスが乾いたら研磨せず、ここでもう一度塗装を施します。

リブフレームの今日の作業はここまで。
あとはしっかり乾燥させて、明日からまた研磨作業です。

上田洋樹

2010年05月26日

PE-1-400・480スペリオ ファルトボートのリブフレームが完成するまで その【2】

2度目のニス塗装が乾いたら、再び研磨作業です。

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2度目(塗装の回数は3回)の塗装を終えた状態。

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ほんの少し艶がでてきました。
焼印部は木材の表面よりわずかに低くなりますので、1度目の研磨の時に
周囲の焦げをしっかりと落とすことが大切です。

この状態から2度目の研磨の最後に使用した番数の紙やすりで磨き
さらに番数をあげて磨き上げていきます。

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3度目の研磨を終えると、塗装前に真鍮製のハトメを打ちます。
円筒形のハトメをハトメ打ちとハンマーを使用して
リブフレームに両端が均等にめくれるように打ち込みます

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点が3つあると人の顔に見えるといいますが、この部分も顔のようです。
やや驚いた表情です。

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3度目の研磨とハトメ打ちが終了した状態。
1、2度目と同じようにエアーガンで細かいおが屑を吹き飛ばしてから3度目の塗装を施します。

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3度目の塗装からは、より艶がでるように仕上げていきます。

塗装は回数ごとにニスのマリン合板への付着状態が異なります。
1度目(塗装1または2回)・・・木材への浸透。
2度目(2回)・・・浸透から飽和状態へ。ここで塗装膜の下地を作ります。
3度目(2回)・・・皮膜形成。ニスの透明感がある層を重ねて艶がでるように仕上げます。
3度目を終えてまだ蛍光灯の光を反射しないような仕上がりの場合は4度目の塗装を施します。

次回は塗装が仕上がった状態と塗装後の工程をご紹介します。

上田洋樹

2010年05月27日

PE-1-400・480スペリオ ファルトボートのリブフレームが完成するまで その【3】

3度目の塗装から一晩乾燥させると、

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このように蛍光灯の光を反射するほどの仕上がりとなります。

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この時点で光の反射がぼんやりとしている場合は1000番の紙やすりで
軽く研磨して4度目の塗装を施します。

塗装が完了したら、次は金具を取り付けます。

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リベットを打ち込む専用のリベッター(リベットマシン)という機械で
マリン合板のリブフレームに金物や金具を取り付けます。

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リブフレーム中央上部は「フレーム回転金物」を取り付けます。
最終的にはこの金物から出ているステンレス製のピンにグラスファイバー製の
デッキパイプを割りピンで接続します。
※実際には焼印がない面でリベットを打ち込みます。

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ガンネルパイプと接続するためのガンネル金具も取り付けます。
ガンネル金具は開きの角度が80・90・100度と3種類あり、リブフレームによって打ち分けます。
写真は中央前側のリブフレームですので、90度のガンネル金具を使用しています。

ガンネル金具は金具側からリベットを打ち込みます。
片側からの打ち込みでは、

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このように裏面のリベットが合板の表面より飛び出た状態(左)ですので
合板と同じか、コンマ数ミリ合板の表面より沈むようにリベットを打ち込みます(右)。

リベッターは圧縮空気で作動しますが、スイッチの操作は足元にあるペダルで行います。
金具や金物がない面でペダルを必要以上に踏み続けると、リベットがどこまでも沈んでいくので
この写真のような時は慎重にペダルを踏み込んでいきます。

リベッターを使用する工程は熟練とまではいきませんが、かなりの慣れが必要です。
この工程で金具とは関係のないところでペダルを踏んでしまうと、その一瞬でB級の部品となり
新艇としては出荷できません。これまでの作業も水の泡となります。

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金物いろいろ

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リベットはアルミ製。
長さは14mmから2mm刻みで8種類あります。

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リベッターでの工程のあとはインナーストリンガー(着座した時に太もも上側にあるパイプ)を
受けるためのカップを取り付けます。
1箇所でカップ・ボルト・ナットは各1個、ステンレス製ワッシャーは2枚使用します。

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ナットは「セルフロックナット」というゆるみがでない特別な仕様。
ここからねじ山が3〜4周ほど出るまでナットを締めていきます。

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これでリブフレームがようやく完成。

最後にデッキ・キールパイプを接続します。
次回が最終回です。

上田洋樹

6月12日開催予定 奥琵琶湖の秘境つづら尾崎と竹生島ツアー 

隠れ里伝説の伝わる菅浦の集落から出発。

奥琵琶湖の秘境つづら尾崎と、神が住まう信仰の地「竹生島」をメインに、
初夏の柔らかな緑を感じながら、神話の時代から続く日本の風景を、
のんびりと巡りましょう。

コース前半は湖岸沿いを漕ぎ、人気のない入り江の奥を探検。
竹生島では、上陸して地元の食堂で昼食休憩と島内を散策する予定です。

どちらも普段訪れる機会の少ない場所で、カヌーならではのツーリングが楽しめます。


ツアーの詳しい案内はこちら

隠れ里菅浦.JPG


静かな湾内.JPG


竹生島を目指す.JPG


宝厳寺


舟廊下

2010年05月28日

PE-1-400・480スペリオ ファルトボートのリブフレームが完成するまで 【最終回】

最後はリブフレームとデッキ・キールパイプを割りピンで接続します。

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リブフレーム中央の上下にあるピンをパイプに挿入して

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割りピンが180度開くようにハンマーでピンを外側に打ち込みます。

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デッキとキールを接続して製造の工程が完了。
組み立てはこの状態で他の部品と接続します。

次回はアルミフレーム艇のアルピナシリーズのリブフレームについてご紹介します。

上田洋樹

2010年05月29日

アルミフレーム艇 アルピナシリーズのリブフレームが完成するまで

前回はグラスとウッドのハイブリッド艇のPEシリーズ(PE-400・480スペリオ)の
リブフレームの製作についてご紹介しましたが、続いてアルミフレーム艇の同じ
リブフレームが出来上がるまでをご紹介します。

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アルミ艇のリブフレームは1本のアルミパイプをベンダーという機械で曲げて
端部をリベットで接合しています。
ガンネルやチャインパイプを受けるためのチャンネルという白い部品や
デッキパイプ、インナーストリンガーを受けるためのカップを取り付ける箇所には
それぞれドリルで穴が開けられています。

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作業に入る前に錆びを防ぐために潤滑油をウエスに軽く吹きかけてリブフレームを拭きます。
クレ556より666のほうが効果的です。

クレ666はホームセンターやオートバックスで販売しています。
このオイルは防錆・防湿・潤滑効果があり、定期的にアルミフレームに塗布されると
組み立てや分解がしやすくなります。
海で使用された場合は真水でしっかりと海水を洗い流してから水分を拭き取り
フレーム全体(特に継ぎ芯やボタン)にご使用ください。

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まずはチャンネルを仮止めします。

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仮止めのネジがゆるい状態で、ネジのゆるみを防ぐ錆び防止剤を1滴流し込みます。

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本締めした状態。
すべてのチャンネルのネジを締めてからは、

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ハンドリベッターでインナーストリンガーを受けるためのカップを取り付けます。
ここではアルミ無垢材から削り出したカップとステンレス製中空リベットと
ステンレスワッシャーを使用します。中空リベットとは文字通り中が空洞になっています。

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リベットでカップを取り付けた状態。
1枚のリブに3個のカップを取り付けると、

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完成です。

オプションのロアストリンガー(アルピナ2-460は標準装備)を装着する場合は
ベルクロ(マジックテープ)をチャンネルとパイプの間に挟みこんで、下部にあと
2つのチャンネルを装着します。

2枚のリブフレームなら仕上げるまで5分ほどです。
前回のPEシリーズのリブフレームに比べると、あっという間に完成します。

2010年05月30日

グリーンパル南山城(京都府立少年自然の家)木津川カヌー下り

5月29〜30日グリーンパル南山城(京都府立少年自然の家)木津川カヌー下りがありました。
折りたたみカヌーカヤックのフジタカヌーで木津川ツーリングのサポートをさせていただきました。
子供たちは、京都府内の小学生 いろんなところから来ていました
1日目 29日は、基本スクール 自然の家の下の木津川で基本的な操船の練習をしました。

スクールの様子

2日目 30日は、ツーリングの本番 電車で笠置まで来て、笠置から木津までの14Kmを下りました。 

力強く銭司の瀬を下る

いかだを組んででリラックス

ゴールまじか木津JR鉄橋下

2日間を通して子供たちは、木津川の自然に溶け込んでいました。

About 2010年05月

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