オオサンショウウオと水中生物

2月某日、オオサンショウウオと水中の生き物に会いに行ってきました。
20130210IMGP0040.JPG
【オオサンショウウオ】
両生綱有尾目オオサンショウウオ科オオサンショウウオ属に分類される有尾類。
別名ハンザキ。最大全長150cm。野生個体では全長100cmに達することは極めてまれで
全長50〜70cm。皮膚は無数の小さな疣状で覆われる。体側面や四肢の後部では襞状に
皮膚が伸長する。背面の色彩は暗褐色で、不規則な黒い斑紋が入る。標高400〜600mに
ある河川の上流域に生息する。完全水生。夜行性で、昼間は水辺に掘った巣穴などで休む。
中流や下流でも見られることがあり、市街地近くや水田の水路に生息していることもある。
1952年、特別天然記念物に指定。
20130210IMGP00401.JPG
愛嬌がある顔ですが、大きな口を開けて魚、蛙、甲殻・貝類などを食べます。
20130210IMGP00402.JPG
個性的な顔立ちの蛙。かなりの男前です。ひたすらじっとしていました。
20130210IMGP00403.JPG
ゆったりと泳ぐウミガメ。
20130210IMGP00404.JPG
胸びれと尾びれを細かく振って泳ぐミナミハコフグ。
体長2cmほどの小さなフグは特に可愛かったです。
20130210IMGP00405.JPG
イトクラゲ
その名の通り、糸のように細い触手があります。
20130210IMGP00406.JPG
写真にはうまく写りませんでしたが、発光する姿がとてもきれいだったクラゲ。
20130210IMGP00407.JPG
ライトアップで青の蛍光色に光る水クラゲ。
20130210IMGP00408.JPG
強烈な目ヂカラの淡水魚。体長は8cmほど。
20130210IMGP004010.JPG
近畿の方はもうお気付きかと思いますが、以上京都水族館報告でした。
20130210IMGP004011.JPG
館内のディスプレイに映し出されたオオサンショウウオが泳ぐ姿。なんとも神秘的。
いつか野生のオオサンショウウオに出会いたいものです。
上田洋樹

振り向けばアライグマ アニマルレスキューの午後

現在、ファルトボートのご注文はPE-2-470ノアが5艇(その他、アルピナ-1-310など)。
2人艇の470ノア(500ノアも同様)はフジタカヌーの現行モデルで最も部品点数が多く
(シングル艇にはない木製コーミングや背もたれ棒、私たちが「ブーメラン」と呼ぶ
リアコーミング、フロアボードもシングル艇が2枚に対して、タンデム艇は3枚。)
今週はひたすら木製フレームの研磨と塗装の毎日でした。
本日の午後、塗装ブースで中央リブフレームの仕上げの塗装を施していると
背後に何かの気配と視線を感じた。
IMGP0380.JPG
イタチ・・・?
よく見ればタヌキの子供でした(自分の中でタヌキと理解するまで十数秒)。
※その後アライグマと判明しました。
IMGP0382.JPG
こんな顔です。
フジタブランドのカヤックを生産しているフジタカヌー笠置工場は自然豊かな緑に囲まれています。
毎日いるとそれが当たり前のように思ってしまいますが、里山にたたずむ工房といった趣がある
素敵なところです。
現在、工場のすぐ隣の田は田植え直後で、水の鏡の一面に苗の緑が規則正しく並んでいます。
つい最近までは(最後に写真あり)の親子が田植え前の田で餌をついばんでいました。
猿の群れ(50匹以上)の大移動や猪の親子(うり坊はとても愛らしい)もよく見かけます。
過去にはカワセミが迷い込んでしまったのか、工場1階の鉄筋の梁にずっとたたずんでいた
こともあります。今はツバメの雛が玄関にある巣ですくすくと育っています。
じきに巣立っていくことでしょう。
とかげ、ヤモリ、蛇など、まだまだ野生の生き物は数多く生息しています。
話をアライグマに戻します。
IMGP0388.JPG
今は使っていない旧型のコンプレッサーと壁の間に挟まって
身動きが取れなくなってしまった子供たち。ここから救出劇の始まりです。
写真でご覧になられると、ただただ可愛い小動物に見えますが
そこは野生の動物、少しでも近づこうものなら牙をむいて威嚇してきます。
まずは手前の1匹の首根っこをつかんで救出。
小柄な体からは想像できないほどの大きな鳴き声に思わずビビッてしまいました・・・。
もう1匹は逃走。
塗装の途中でしたので、姿を見かけるまでしばらくレスキューは中断。
約1時間後、寂しそうな鳴き声で隠れている場所が分かりました。
ここから、虫取り用の網をたずさえて、捕まえるまでに20分。
網はすぐに破れて、結局は素手での捕獲。
工房の隅の捕まえにくい場所に逃げ込み、不自然な体勢で格闘したので
首の筋を寝違えたように痛め、すり傷をつくり、衣類は汚れ、鋭い爪でひっかかれ
さらにはおしっこまでかけられ、さんざんな午後でした・・・。
でも、無事に救出することができ、やり遂げた充実感で今日という日を終えることができました。
今後、スクールやツアーで、カヤックやテントの中に「アライグマがいて怖くて近づけない」
という場合はスタッフにすべてをおまかせください。
かなりビビッっているかも知れませんが、なんとかします。
京都府の南端に位置する、こんな野生動物の宝庫のフジタカヌー笠置工場は
カヌースクールを終えて、わかさぎ温泉にご入浴されたのち、お時間がございましたら
いつでもご見学いただけます。
日本のカヌーの歴史とファルトボートの製作現場と自然。
カヌースクールと合わせて、いつでもお越しくださいませ。
以上、かなり強引にアライグマとカヌースクールを結びつけてみました。
【アライグマ】
哺乳綱食肉目アライグマ科アライグマ属に分類される夜行性の哺乳類。
体長約55cm、体重約5-8kg、灰褐色の体毛をもち、目の周りから頬にかけて黒い斑紋がある。
狸とよく似ているが、アライグマには眉間の縞、白い耳の縁、白いひげがあり
長くふさふさとした黒い横縞がある尾や5本の長い指でその違いを見分けることができる。
水辺近くの森林に生息。前足を器用に使うことができ、木登りや泳ぎが得意。
春には4-6頭の子供を生む。野生下では滅多に人を襲うことはないが
アライグマは狂犬病に感染している可能性があり、注意を要する動物。
子供のアライグマの首根っこをつかむと、足をばたつかせてすさまじい声で鳴き続ける。
【タヌキ】
日本には北海道のエゾタヌキと本州・四国・九州のホンドタヌキの2亜種が棲息。
エゾタヌキはホンドタヌキよりやや被毛が長く、四肢もやや長め。
【ホンドタヌキ】
ネコ目イヌ科タヌキ属に属するタヌキの日本産亜種。
顔の目の周りの黒い模様から「八文字」と呼称される。
春から夏にかけては子育ての時期。
3月中旬に巣穴の中で通常は3 – 5匹出産。
5月初頭になると幼獣は親タヌキ夫婦と一緒に巣穴の外に出て行動するようになり
食べ物も自分で見つけられるようになる。
夏は親子で行動する。
秋は子どもが親離れをする時期。
上田洋樹