12月も半ば。冬の寒さを覚悟していたが、朝日が昇ると気温はぐんぐんと上がった。
静かな湖面に青空が溶けこむような感覚。
琵琶湖の北部エリア。舟運で栄えた塩津港跡から南へ、ゆっくりと漕ぎ始めることにした。
参加者は14名。カヌー・カヤックで琵琶湖一周に挑戦される方が、増えてきた。
湖岸沿いには名所が多い。この他にも、見過ごしてしまいがちだが魅力的な場所がある。
そこでは自然の中で暮らす人々の息遣いを感じられ、より一層コースの印象が深くなる。
ツーリングの距離は短くなってしまうが、時間の許す限りご紹介していきたい。
後から振り返ると、自分だけの旅が出来上がっているように。
ゆっくりと巡りながら、ご一緒に沢山の思い出を描いていきましょう。
全員で協力して作る昼食も面白く、毎回どんな料理が出来上がるか好評だ。
湖北の冬の味覚といえば、真鴨が有名。今日はこれをふんだんに使ったメニューにしよう。
ツアー開始前に道の駅「あじかまの里」で、新鮮な地元の食材を調達。
手際よく準備して完成したのは、あつあつの鴨鍋。
今回は冷えた体を温める予定だったが、思いのほかの好天気。
しっかり汗をかきつつも鍋を囲み、最後のスープまで美味しくいただきました。
山の岩盤をくり貫いて作られた手掘りのトンネル、西野水道を探検。
広い湖と対照的な空間を、ヘッドランプの明かりを頼りに一歩ずつ進む。
外からの光が届かない内部は、腰をかがめながら歩くほどの狭さ。
寝ぼけ眼でお休み中のコウモリも、突然の賑やかな来客にびっくりしたかな!?。
散策から戻ると、白い波が立っていた。
午前中で体力も温存してある。色々なコンディションで漕げ、初心者の方のもよい練習。
この季節らしい風を肌に感じながら、一直線にゴールを目指した。
ツーリング終了後は、手作りのショウガ湯とクリスマスケーキを用意。
しっかり遊んだあとは、甘いものを食べながら歓談のひと時。
今月がお誕生日の方も、後ろにばっちり笑顔で写っていますね。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
琵琶湖の島をめぐる旅 多景島
彦根の湖岸から眺めると、まるで軍艦が停泊しているように見える多景島。
ずいぶんと遠くに浮かんでいるように見えますが、直線で測ると約7キロ。
カヌーで漕いでいくと、休憩をいれつつ一時間半程度の距離にあります。
この島の面白いところは、眺める角度によって島の雰囲気が様々に変化することです。
「多景島」とは上手く名付けたものです。
島の周りは断崖になっていますが、入島料を払えば島へ上陸できます。
休憩を兼ね、腰を伸ばしつつの散策には丁度良いコース。
少し賑やかですが案内のアナウンスを参考に、見塔寺や題目岩などの見どころを
散策する事ができます。
周りを見渡すと、沖島や竹生島。沖の白石。そして、琵琶湖を囲む山々の連なり。
遠くまで広がる360度の展望が楽しめます。
陽射しもやわらぐこの季節。
秋のツーリングにお勧めのコースです。