小春日和の暖かさの中、波穏やかな烏丸半島から大津港へとカヌーツアーを
開催しました。
波穏やかな湖面をゆっくりと漕ぎ進みながらのツーリング。
昼から夕暮れ。そして夜の大津港を彩る街の明かりと、光が刻々と移りゆく姿が
印象的なツアーでした。
日中は青空が広がり、琵琶湖大橋や大津の街並み。比叡山の山々までと、
どこまでも視界が広がります。
ときには湖岸沿いのヨシ林の中へ分け入りながら、湖の景観を楽しむ事ができました。
夕焼けに染まる中、矢橋帰帆島。近江大橋に沿って琵琶湖を横断。
ここからが湖西エリアへとなります。
今は公園となっている膳所城跡に上陸。これからのナイトツーリングに向けて
ヘッドライトを準備。暗闇の中に明るく浮かぶ、街の夜景を水上から楽しみました。
圧巻は、大津港の琵琶湖花噴水。高さ約40メートルまで上がった水のカーテンが、
綺麗にライトアップされる迫力には、歓声のあと、思わず寒さを忘れて見入って
しまいました。
ご自分の折りたたみ式ファルトボートに乗って、カヌーでの琵琶湖一周を目指して
挑戦されていた方が、今回のコースで無事、湖岸沿い約235キロを完漕されました。
ツーリング終了後は琵琶湖大津舘で夕食を共にしつつ、弊社社長藤田亮より、
一周達成を記念して表彰状をお渡しし、参加者全員で祝福しました。
長い距離をこつこつと漕ぎ繋げて達成した、喜びにあふれるお顔を拝見するのは、
何度立ち会っても感動的な場面で、スタッフ冥利につきます。
この喜びをもっと多くの人とも共有できるよう、来シーズンも琵琶湖を巡ります。
さて、これで年内のツアーはすべて終了。
本年もお陰様で、沢山の方と琵琶湖の景色を楽しむことができました。
ありがとうございます。
年が明けて一月からは、厳冬期の湖北に舟を浮かべ、雪見カヌーの魅力を探る
ツアーを開催予定です。
来年度も沢山の方に「琵琶湖がこんなに面白かったんだ!」と驚かれる、
楽しみと喜びを感じていただけるツアーを行います。
皆様とお会いできることを心より楽しみにしています。
韓国ツアー 北漢山トレッキング 10月4日(月)午前
この日は朝から小雨。
事前の打ち合わせでは7時の時点で雨が降っていたなら、北漢山のトレッキングは中止
だったのですが、北漢山のガイドをしてくださるホウさんと合流して、急遽山に登ることに。
韓国ツアーを振り返ると、度重なる「急遽」の行動があり、驚きつつも
それが楽しいことでもありました。
登山は約2時間半の行程。写真は北漢山中腹から眺めたソウルの街並み。
空は曇天でしたが、ビルやマンションで埋め尽くされた ソウル市内の光景を
目にすることができました。
山中にある寺院にて、この日のメンバー全員で記念撮影。
前列左の方が、この日ガイドをしていただきいたホウさんです。
ホウさんは過去にご夫妻でフジタカヌーの北山川ツアーにもご参加くださいました。
この日は韓国KBSの取材もあり、ヒョウヘさんが日本人を代表してインタビューに応える。
番組内容は「激動の人生を送る人」をテーマとしたドキュメンタリーで
趙さんが1時間以上に渡って出演されるそうです。
趙さんは韓国カヤック界のパイオニア。
日本で言うならば、日本テレビの「いつみても波乱万丈」8割に
NHKの「プロジェクトX」2割のような番組だと推測されます。
韓国での最後にひとときにつづく
韓国ツアー 南怡島(ナミソム)の夕日 10月3日(日)夕刻
ナミソムツーリングで最も心に残った光景、それは、
雲の切れ間から直線の光を放つ夕日。
朝日のように力強い光が青空を照らしていました。
韓国での水上の時間は間もなく終焉。名残惜しい瞬間でもありました。
着艇後はファルトの分解など撤収。
それから、ソウルに向けて再び車を走らせたのでした。
ソウルへの道のりは週末を郊外で過ごした人たちの車で大渋滞。
走行中の車のリアシートから撮影した東大門(トンデムン)。
過去に燃えてしまった南大門(ナンデムン)は現在補修工事中。
いつ完結しようかと思いながら、韓国での日々を振り返りながら作成している報告ページは
いよいよソウルでの最終日へ。
北漢山(ブカンサン)トレッキングにつづく
韓国ツアー 南怡島 メタセコイヤの並木道 10月3日(日)午後
出艇して約30分、南怡島(ナミソム)に上陸。ナミソムは周囲6kmの島。
と、ガイドブックにはあるけれど、実際には周囲3kmくらいに感じるほどの小さな島です。
上陸して15分ほど休憩したのち、島を半周ほど散策しました。
湖岸に架かる木製の遊歩道にて。
ドラマ「冬のソナタ」でチェ・ジウとぺ・ヨンジュンが歩いたメタセコイヤの並木道。
私を含めて、誰一人として「冬のソナタ」を見たことがないので、感慨はありませんでしたが
おみやげ話のネタとしてのひとときを過ごすことができました。
島を散策してからツーリングは折り返し。日はさらに西に沈む。
湖西にはバンジージャンプの高台が設けられていました。
ナミソムの夕日につづく
琵琶湖の島をめぐる旅 多景島
彦根の湖岸から眺めると、まるで軍艦が停泊しているように見える多景島。
ずいぶんと遠くに浮かんでいるように見えますが、直線で測ると約7キロ。
カヌーで漕いでいくと、休憩をいれつつ一時間半程度の距離にあります。
この島の面白いところは、眺める角度によって島の雰囲気が様々に変化することです。
「多景島」とは上手く名付けたものです。
島の周りは断崖になっていますが、入島料を払えば島へ上陸できます。
休憩を兼ね、腰を伸ばしつつの散策には丁度良いコース。
少し賑やかですが案内のアナウンスを参考に、見塔寺や題目岩などの見どころを
散策する事ができます。
周りを見渡すと、沖島や竹生島。沖の白石。そして、琵琶湖を囲む山々の連なり。
遠くまで広がる360度の展望が楽しめます。
陽射しもやわらぐこの季節。
秋のツーリングにお勧めのコースです。
花時の桜人 4/18(日)琵琶湖 大浦〜菅浦お花見ツアー報告(滋賀県)
桜にまつわる言葉は数多い。
花時は花が咲く頃。
満開の桜は花盛り。
満開のあとにはらはらと散る桜は零れ桜(こぼれざくら)。
風に吹かれて舞い散る花びらは桜吹雪。
水面に浮かび、寄り添う花びらは花筏。
そして、花筏が架け橋のように見えるさまを花の浮橋という。
水面に映る水際の桜は桜影。桜の木陰は桜陰。
桜人(さくらびと)は桜を愛でる人のこと。
花見に行って疲れてしまうことは花疲れというそうです。
桜の花の白さで周囲がぼんやりと明るく見えることは花あかり。
夜桜を見るためのかがり火は花篝。
天気が変わりやすい桜の頃の、なかなかすっきり晴れない天候は花曇り。
よく使われる言葉では、春の急激な寒さを表す花冷え。
桜の花にかかる雨は桜雨。
花びらを散らしてしまう雨や、花びらが水に流れていく様子は桜流し。
桜の上に宿る露は花の露。
花からしたたり落ちるしずくは花の雫。
花盛りを過ぎ、陸上に散り残った花びらは残花。
春の名残を感じる言葉です。
こうした言葉を知ると、日本語って響きが美しく、情緒にあふれているなぁと思います。
零れ桜、花筏、桜影、花あかり、そのどれもが桜の花の儚くも
生命力にあふれた瞬間を表現した素敵な言葉です。
朝、目覚めてテントの扉を開ければそこには桜。
贅沢な早朝のひとときでした。
海津の水と桜。
透明感のある水の色と桜色の組み合わせはまさに春の色です。
出艇地での1枚。
夜露の水なのか、中心にはひっそりと水がたたずんでいました。
それでは、花時の湖北の染井吉野の花盛りを楽しんだ9名の桜人の物語をお届けします。
永原から出艇した直後の1枚。春の小川です。
芽吹きの緑を背景に。
大浦川から琵琶湖へ。まずは全員で記念撮影。
大浦の公園の桜並木を背景に。ここの染井吉野も満開でした。
葉桜と満開前の桜色と満開の白。
大浦と菅浦の間の水は黄緑と緑の中間色のような独特の発色。
これが巷で噂の「菅浦グリーン」です。
角度を変えて撮影。
空も緑も桜もすべてが明るく春を感じた瞬間でした。
1回目の休憩での1枚。
3畳ほどのバルコニーで皆さんに寄り添っていただきました。
花の直下をくぐる。
ここを通過する全員が枝を見上げていたのが印象的でした。
結露したレンズがカヤックの周囲に霞をかけて雰囲気のある仕上がりとなりました。
桜とともに春を感じる花は菜の花。
その菜の花が群生している地点で再度いかだを組んでいただきました。
菜の花の後ろには染井吉野。
このあと、ゴールのつづらお荘を通過して、東にある須賀神社へと漕ぎ進めました。
製造番号(シリアルナンバー)が私の舟と1番違いのA-1。
2010年春の記念の1枚です。
菅浦地区の八重桜。
きっと今頃は花開いていると思います。
ニホンカモシカを発見!
「私の写真のほうがきれいに撮れているよ。」という方はぜひメール添付でご送付ください。
写真を差し替えますので。写真は ueda@fujitacanoe.com まで。
湖岸にはマメ科(おそらく)の花の蕾。
深い緑の中で白が映えていました。
横浜、横須賀から来られたお2人と春の花々。
工場見学からツアーへと3日間楽しい時間をありがとうございました。
三浦半島でのツアーではよろしくお願いいたします。
ご夫妻と春の色。
5月以降もまた遊びにいらしてくださいね!
水中からの花筏を拡大した1枚。水上の残花です。
9名の桜人の皆さま、ご参加ありがとうございました!
来年のお花見ツアーもよろしくお願いいたします。
桜の次はさわやかな新緑の季節です。
5月以降のツアーにもどうぞご参加くださいませ。
フジタカヌー 上田洋樹
大津・石山お花見ツアー 近代編
琵琶湖一周ツアースタッフの前田です。
4月のお花見シーズンを前に、びわ湖のカヌーカヤックお花見スポットを
何回かに分けて紹介していきます。
まずは、混雑を避けてお花見を楽しめる穴場スポット。大津・石山寺・瀬田川沿いの
コースです。
このエリアは湖岸沿いに多くの史跡が残っています。今回は、お花見と共に楽しめる、
比較的新しい時代の名所等に絞って紹介していきます。
1.世界最大級のびわこ花噴水
大津港では、空高く上がる迫力ある放水を、湖側から間近で観賞していただけます。
2.大津港の町並み
現代建築の建物の中に紛れ、昭和初期の古い建物や、舟の航行の目印である
石造りの常夜灯が今でも残っています。
3.瀬田川南郷洗い堰
びわ湖から流れ出る唯一の川である瀬田川に、湖の水位調節と下流の淀川流域の
治水対策のため、明治に起こった大洪水がきっかけで、明治38年に建設されました。
ゴール後、希望者は「アクア琵琶」にて、琵琶湖の歴史や、人工的に造られた
世界最大の雨を体験していただけます。
次回は、近世以前の歴史的な名所と、ツアーのメインである、桜を中心に
紹介していきます。