日置川ツアー下見報告

日置川キャンプツアーのため、下見をかねて現地に遊びに行ってきました。
数年ぶりに訪れた日置川は変わることがなく、紀伊半島に流れる川の中でも
有数のツーリングコースだと、あらためて実感しました。
以下にその魅力を写真でお伝えします。
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山間をゆったりと流れる日置川。ブルーグリーンの水が本当に美しい。
下見の日は雨のあとで、やや笹濁りの状態でしたが、本来はさらに透明度が高いです。
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ツアー2日目のツーリング後半は、このような風景の中を下ります。
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どこまでものどかな日置川流域。
晴天が続くと水位はこれより下がりますので、ライニングダウンすることもあります。
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雨上がりの日置川。
この日は終始川霧に包まれ、ふいに吹く強い風に局地的に揺れる木々
山から聞こえる鹿の高い鳴き声など、とても幻想的な光景の中のツーリングでした。
下見は紅葉が深まる秋でしたが、春には所どころに鮮やかな桜を目にすることができます。
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画面上部左が向平キャンプ場。
川がヘアピンカーブした内側にありますので、ロケーションは最高です。
赤い橋を右岸へと渡り、下流側に歩くと源泉かけ流しの「えびね温泉」があります。
日置川に面した大浴場は前面ガラス張りで開放感抜群。
シャワー、カランからのお湯もすべて単純硫黄泉の温泉です。
ツアー初日の着艇後はゆっくりと疲れをいやしてください。
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えびね温泉では源泉の販売(1リットル10円)もあります。
帰路につく前に立ち寄った際には、多くの方が軽トラックいっぱいのポリタンクに
補充されていました。お茶やコーヒー、お米の炊飯に使用してもおいしいとのことで
この日は10リットル持ち帰りました。
おみやげにされる方はペットボトル等をご用意くださいね。
(国道42号線沿いにある道の駅・椿はなの湯の源泉は50リットル100円です。)
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西日に光る日置川中流域。
ツアー時のこの頃は帰路につかれていると思いますが
夕刻に向かう日置川はゆったりとした時間が流れていました。
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道の駅・志原海岸に掲示されている観光案内。
私にとって日置川は豊かな自然とカヤック、キャンプ、温泉のまち。
心と体をリフレッシュできます。
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清流でのツーリングと温泉。桜の開花のタイミングが合えば夜桜を眺めながらのキャンプです。
南紀で過ごす週末を存分に楽しんでください。
フジタカヌー 上田洋樹

6月30日(日)木津川・笠置〜木津ツアー報告

木津川、笠置から木津までの約13kmの日帰りツアーは無事終了しました。
ツアーの動画はYouTubeをご覧ください。
今回は総勢20名。全員の準備が整い、10時過ぎにツアー開始。
コース説明と注意事項をお伝えしてから、参加者の方々に自己紹介をしていただきました。
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今回最年少の女の子。2人艇の真ん中でツーリングしました。
自己紹介のあとは、この日進水を迎えられた方を全員でお祝いしました。
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三ツ矢サイダーで艇のお清めのあとは「水かけの儀」。
かける水が多いほど、今後水上で安全に過ごしていただけます。
とお伝えしたところ、その量の多いこと・・・。今年ナンバー1の水量でした。
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進水おめでとうございます!
これからの水上の旅が楽しい日々となりますように。
進水式のあとは艇を笠置の静水域に浮かべて、10分ほどウォーミングアップ。
10:30出艇。
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当日の水位は−2.1m(加茂・恭仁大橋下流左岸観測所)。
豊富な水量でツーリングは快適でした。
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カヌースクールのゴールの銭司を過ぎると、間もなく加茂の恭仁大橋。
1時間ほどゆっくりと昼食休憩をとりました。
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恭仁大橋の橋脚にできた水たまりの小魚たち。
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底には種類が異なる魚がいました。
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休憩を終えて再出発。
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ときおり現れる瀬を楽しみます。
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木製コーミングが特徴のKG-1(キンググース)。
新艇のご注文ありがとうございます。進水が楽しみですね!
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国道163号線が接近する地点で最後の休憩。
ふと女の子を見ると、眠りに落ちていました・・・。
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目覚めました。
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つつがなく1日が終わろうとしていた終盤、この画面のどなたかが最後に轟沈。
最後に場を盛り上げていただきまして、ありがとうございました!
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14:00 木津の泉大橋に着艇。
女の子は艇に乗ったまま運ばれて行きました。お神輿のようです。
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最後に全員で記念撮影。
18名の皆さま、本日もご参加ありがとうございました。
7/27(土)の木津川・泉大橋〜八幡・流れ橋ツアーは定員まであと4名です(7/4現在)。
木津から下流のツアーもお申し込みお待ちいたしております。
ツアーの動画はYouTubeでご覧ください。
フジタカヌー 上田洋樹

5月5日(土)木津川カヌースクール報告

こどもの日の5月5日土曜日、カヌースクールを開催しました。
天気は終日晴天。午後からは強い向かい風に見舞われたものの
5月のさわやかな空の下、水上の時間を満喫することができました。
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陸上講習を終えて、午前の練習風景。
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体長30cmほどの巨大な亀。
この日は午後からのツーリングでも、多くの亀が甲羅を干していました。
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この日最初の沈。まだまだ水は冷たいです・・・。
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12時からは1時間の昼食休憩。
濡れたウェアとともにご家族で記念撮影。
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この日は男性8名、女性3名がご参加(全員が日本カヌー普及協会の会員様でした)。
午後からは川下りの説明のあと、艇の傾け方やバランスのとり方をお伝えして
13時40分頃から約6kmのツーリングが始まります。
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ツーリング中盤、スタートから3番目の瀬。
この日の水位は−1.78m(加茂観測所)。
渇水期より80cmほど増水しているため、普段より大きな波を楽しめました。
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6年のカヌー歴で、初めての沈の瞬間。
今年はセルフレスキューを習得しましょうね。
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ツーリング終盤、右岸に咲く菜の花を背景に。
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左岸の新緑を背景に全員で記念撮影。
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15時30分、無事にゴールの銭司に着艇。
11名の皆さん、今回もご参加ありがとうございました。
6月は笠置から木津の約13km、7月は木津から流れ橋の約19kmのツアーを
予定していますので、ぜひまたご参加ください。
ツアーへのお申し込みもお待ちしています。
今後のツアー予定はこちらからどうぞ。
フジタカヌー 上田洋樹

雨の古座川 2012年3月17日(土)〜18(日)

古座川ツアー無事終了しました。
南紀は17日夜から降り始めた雨が、週末の2日間降り続き
今年の古座川は終始雨の中のツーリングとなりました。
ツアーの様子はYouTubeでもご覧いただけます
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雨によって幾筋もの滝が出現した古座の一枚岩。
この画面の右側(下流側)にもいくつもの滝が流れていました。
出艇前の準備時間の雨は憂鬱なものですが、この雨により
普段は見ることができない光景を目の当たりにすることができました。
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13時40分、全員の準備が整ったところで、一枚岩の滝を背景に記念撮影。
今回は男性13名、女性1名の総勢14名。
この後、アルピナ1-450の進水式を行いました(その様子は後日公開します)。
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土曜日15時2分のツーリング風景。
雨がやわらぎ、霞がかった山々が幻想的。この日のツーリングは約5.5km。
着艇後はぼたん荘の月野瀬温泉に入っていただき、神保館での夕食前に
古座川町役場の約1.5km東にある国指定天然記念物の「虫喰岩」を見学しました。
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日曜日は8時50分出艇。
コース中盤では支流の小川(こがわ)を遡り、清流を前に20分ほど休憩。
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土曜日に進水したアルピナ450を前に全員で記念撮影。
この日のツーリングは約10km。神保館着は11時20分。
雨は時折小雨となりましたが、撤収時にも降り止むことはなく
最後まで雨に降られた古座川ツアーでした。
撤収後に着替えて、神保館で昼食のち解散となりました。
今回もツアーへのご参加、誠にありがとうございました。
ツアーの様子はYouTubeでもご覧いただけます
4月以降のツアーもよろしくお願いいたします。
フジタカヌー 上田洋樹

ファルトボート標準装備のポンプについて

最近、ステップポンプ(ファルトボート全機種に付属)についての
お問い合わせが数件ありましたので、ホースの装着方法をご説明します。
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新艇納品時にはこのような状態でザックに収納されています。
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ポンプ本体青色の吹き出し口に、ホース端部の円柱部分が長いほうを差し込みます。
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反対側の端部は先端がテーパー状になっています。
このままではバルブに差し込めませんので、
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ホース(青)の周囲から、ねじ込むようにバルブ(水色)を入れます。
右ききの方なら、右手でバルブ、左手でホースを持つとやりやすいです。
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接続された状態。手を添えなくても、互いは離れません。
ホースのテーパー部分を、はさみ等で切断すると簡単に抜き差しできますが
手を離すと簡単に離れてしまいますので、出荷時にはホース先端の内径が
バルブの外径より小さくなるように切断しています。
船体左右のエアチューブと浮力体に空気を入れる際は上記の手順で進めてください。
フジタカヌー 上田洋樹

PE-1-400・480スペリオ ファルトボートのリブフレームが完成するまで 【最終回】

最後はリブフレームとデッキ・キールパイプを割りピンで接続します。
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リブフレーム中央の上下にあるピンをパイプに挿入して
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割りピンが180度開くようにハンマーでピンを外側に打ち込みます。
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デッキとキールを接続して製造の工程が完了。
組み立てはこの状態で他の部品と接続します。
次回はアルミフレーム艇のアルピナシリーズのリブフレームについてご紹介します。
上田洋樹

PE-1-400・480スペリオ ファルトボートのリブフレームが完成するまで その【3】

3度目の塗装から一晩乾燥させると、
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このように蛍光灯の光を反射するほどの仕上がりとなります。
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この時点で光の反射がぼんやりとしている場合は1000番の紙やすりで
軽く研磨して4度目の塗装を施します。
塗装が完了したら、次は金具を取り付けます。
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リベットを打ち込む専用のリベッター(リベットマシン)という機械で
マリン合板のリブフレームに金物や金具を取り付けます。
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リブフレーム中央上部は「フレーム回転金物」を取り付けます。
最終的にはこの金物から出ているステンレス製のピンにグラスファイバー製の
デッキパイプを割りピンで接続します。
※実際には焼印がない面でリベットを打ち込みます。
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ガンネルパイプと接続するためのガンネル金具も取り付けます。
ガンネル金具は開きの角度が80・90・100度と3種類あり、リブフレームによって打ち分けます。
写真は中央前側のリブフレームですので、90度のガンネル金具を使用しています。
ガンネル金具は金具側からリベットを打ち込みます。
片側からの打ち込みでは、
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このように裏面のリベットが合板の表面より飛び出た状態(左)ですので
合板と同じか、コンマ数ミリ合板の表面より沈むようにリベットを打ち込みます(右)。
リベッターは圧縮空気で作動しますが、スイッチの操作は足元にあるペダルで行います。
金具や金物がない面でペダルを必要以上に踏み続けると、リベットがどこまでも沈んでいくので
この写真のような時は慎重にペダルを踏み込んでいきます。
リベッターを使用する工程は熟練とまではいきませんが、かなりの慣れが必要です。
この工程で金具とは関係のないところでペダルを踏んでしまうと、その一瞬でB級の部品となり
新艇としては出荷できません。これまでの作業も水の泡となります。
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金物いろいろ
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リベットはアルミ製。
長さは14mmから2mm刻みで8種類あります。
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リベッターでの工程のあとはインナーストリンガー(着座した時に太もも上側にあるパイプ)を
受けるためのカップを取り付けます。
1箇所でカップ・ボルト・ナットは各1個、ステンレス製ワッシャーは2枚使用します。
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ナットは「セルフロックナット」というゆるみがでない特別な仕様。
ここからねじ山が3〜4周ほど出るまでナットを締めていきます。
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これでリブフレームがようやく完成。
最後にデッキ・キールパイプを接続します。
次回が最終回です。
上田洋樹

PE-1-400・480スペリオ ファルトボートのリブフレームが完成するまで その【2】

2度目のニス塗装が乾いたら、再び研磨作業です。
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2度目(塗装の回数は3回)の塗装を終えた状態。
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ほんの少し艶がでてきました。
焼印部は木材の表面よりわずかに低くなりますので、1度目の研磨の時に
周囲の焦げをしっかりと落とすことが大切です。
この状態から2度目の研磨の最後に使用した番数の紙やすりで磨き
さらに番数をあげて磨き上げていきます。
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3度目の研磨を終えると、塗装前に真鍮製のハトメを打ちます。
円筒形のハトメをハトメ打ちとハンマーを使用して
リブフレームに両端が均等にめくれるように打ち込みます
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点が3つあると人の顔に見えるといいますが、この部分も顔のようです。
やや驚いた表情です。
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3度目の研磨とハトメ打ちが終了した状態。
1、2度目と同じようにエアーガンで細かいおが屑を吹き飛ばしてから3度目の塗装を施します。
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3度目の塗装からは、より艶がでるように仕上げていきます。
塗装は回数ごとにニスのマリン合板への付着状態が異なります。
1度目(塗装1または2回)・・・木材への浸透。
2度目(2回)・・・浸透から飽和状態へ。ここで塗装膜の下地を作ります。
3度目(2回)・・・皮膜形成。ニスの透明感がある層を重ねて艶がでるように仕上げます。
3度目を終えてまだ蛍光灯の光を反射しないような仕上がりの場合は4度目の塗装を施します。
次回は塗装が仕上がった状態と塗装後の工程をご紹介します。
上田洋樹