今年の横浜ボートショーで注目度が高く、前評判も上々の
アルミフレームのファルトボート、AL-1-450のフレームをご紹介します。
量産モデルに限りなく近い現在のフレーム。
最大の特徴はグラスパイプとアルミパイプのハイブリッドであること。
グラスパイプは前後のデッキとインナーストリンガー(着座した際に太もも上部に
接するパイプ)に採用。強度が必要な箇所はグラス、アルミとも2重管です。
すべてのパイプをアルミだけにした場合は強度的に6枚リブフレームが必要となるところを
グラスパイプを使用することで4枚となり、軽量化や組立て時間の短縮を図っています。
写真にはペダルが付いていませんが、キーパー社製のフットブレイスも標準で付属します。
フレーム前部。ゆるやかに湾曲したデッキ。
前後とも反り返ったデッキラインや鋭角なキール先端もデザインの特徴です。
滑車(プーリー)をつかったフジタカヌー独自のテンションシステム。
アルピナ1-450のプーリーは写真のようにグラスパイプに固定されます。
ネジが貫通している箇所はグラスパイプが2重となっています。
待望のハイスペックファルトボート、アルピナ1-450は近日発売開始予定です。
船体布(スキン)STDとEXについて
フジタカヌーのファルトボートの船体布には、STD(スタンダード タイプ)とEX(エクストラ タイプ)があります。
機種によっては、EX仕様のみの艇種もあります。
STDタイプの素材は、ポリエステル繊維を編んだものに、PVCのフィルムをラミネイト加工を施したものです。
ポリエステル繊維は、伸び縮みが少なく安定した素材で、テンションもしっかりかかりますので、フォールディングカヤック・ファルトボート・折りたたみカヌーカヤックの船体布(スキン)として使用するには、もってこいの素材とフジタカヌーでは、考えています。 ちなみにナイロン繊維は、伸びる一方でテンションがかからないという性質を持っています。
また、EXタイプに採用している素材は、STDの素材に更に10本に1本の割合でアラミド繊維を格子状に編みこむ事で強度をアップしています。
代表的なアラミド繊維は、デュポンのケブラー、また帝人のテクノーラなどですが、防弾チョッキなどに使われるほど丈夫な繊維で、特に破断強度に優れています。
格子状に編みこむ事で万が一のトラブルの時に損傷をより小さく済ませるように設計されています。
損傷をより小さく済ますように働いてくれますので、安全性の向上 また、その分応急修理もしやすくなります。
フジタカヌーでは、帝人のテクノーラを採用しています。