パーツ物語 アルピナシリーズ テンションベルト用ガイド

ファルトボートのフレームは個々の部品の集合体です。
今回の記事ではアルミフレーム艇・アルピナシリーズのスターン側
デッキ端部に装着している、テンションベルトのガイドをご紹介します。
20120326IMGP0170.jpg
部品メーカーからの納入時はすべてのエッジが面取りされていない状態。
このままでは、怪我や船体布側の平ベルトの破断の原因となるため
手作業でエッジ(角)を落とします。
20120326IMGP0171.jpg
まずは小型のエアーサンダーを使用して荒削りします。
20120326IMGP0179.jpg
サンダーで荒削りした状態。
ここからは複数の紙やすりを使い、角がなめらかになるように仕上げます。
20120326IMGP0181.jpg
仕上がった状態。
20120326IMGP0185.jpg
最終的にはこのようにステムの一部となります。
現在の素材はジュラコン樹脂※(正式名称ポリアセタール)製ですが
初期のアルピナはアルミの削り出しでした。
お手持ちの艇の、この部品がアルミ製なら、シリアルナンバーは小さいはずです。
(船体内側右にあるシリアルナンバーは手書きかも知れません。)
※ジュラコン樹脂…寸法安定性、耐疲労性、耐油、耐薬品性に優れた
エンジニアリングプラスチックの一種。腐食がほとんど発生せず
自己潤滑性があるため、摩擦係数が小さく、耐磨耗性にも優れる。
フジタカヌー 上田洋樹

花時の桜人 4/18(日)琵琶湖 大浦〜菅浦お花見ツアー報告(滋賀県)

桜にまつわる言葉は数多い。
花時は花が咲く頃。
満開の桜は花盛り。
満開のあとにはらはらと散る桜は零れ桜(こぼれざくら)。
風に吹かれて舞い散る花びらは桜吹雪。
水面に浮かび、寄り添う花びらは花筏。
そして、花筏が架け橋のように見えるさまを花の浮橋という。
水面に映る水際の桜は桜影。桜の木陰は桜陰。
桜人(さくらびと)は桜を愛でる人のこと。
花見に行って疲れてしまうことは花疲れというそうです。
桜の花の白さで周囲がぼんやりと明るく見えることは花あかり。
夜桜を見るためのかがり火は花篝。
天気が変わりやすい桜の頃の、なかなかすっきり晴れない天候は花曇り。
よく使われる言葉では、春の急激な寒さを表す花冷え。
桜の花にかかる雨は桜雨。
花びらを散らしてしまう雨や、花びらが水に流れていく様子は桜流し。
桜の上に宿る露は花の露。
花からしたたり落ちるしずくは花の雫。
花盛りを過ぎ、陸上に散り残った花びらは残花。
春の名残を感じる言葉です。
こうした言葉を知ると、日本語って響きが美しく、情緒にあふれているなぁと思います。
零れ桜、花筏、桜影、花あかり、そのどれもが桜の花の儚くも
生命力にあふれた瞬間を表現した素敵な言葉です。
IMGP8571.JPG
朝、目覚めてテントの扉を開ければそこには桜。
贅沢な早朝のひとときでした。
IMGP8574.JPG
海津の水と桜。
透明感のある水の色と桜色の組み合わせはまさに春の色です。
IMGP8588.JPG
出艇地での1枚。
夜露の水なのか、中心にはひっそりと水がたたずんでいました。
それでは、花時の湖北の染井吉野の花盛りを楽しんだ9名の桜人の物語をお届けします。
IMGP8597.JPG
永原から出艇した直後の1枚。春の小川です。
IMGP8614.JPG
芽吹きの緑を背景に。
IMGP8618.JPG
大浦川から琵琶湖へ。まずは全員で記念撮影。
IMGP8621.JPG
大浦の公園の桜並木を背景に。ここの染井吉野も満開でした。
IMGP8622.JPG
IMGP8633.JPG
葉桜と満開前の桜色と満開の白。
大浦と菅浦の間の水は黄緑と緑の中間色のような独特の発色。
これが巷で噂の「菅浦グリーン」です。
IMGP8634.JPG
角度を変えて撮影。
空も緑も桜もすべてが明るく春を感じた瞬間でした。
IMGP8641.JPG
IMGP8649.JPG
1回目の休憩での1枚。
3畳ほどのバルコニーで皆さんに寄り添っていただきました。
IMGP8655.JPG
花の直下をくぐる。
ここを通過する全員が枝を見上げていたのが印象的でした。
IMGP8661.JPG
結露したレンズがカヤックの周囲に霞をかけて雰囲気のある仕上がりとなりました。
IMGP8670.JPG
桜とともに春を感じる花は菜の花。
その菜の花が群生している地点で再度いかだを組んでいただきました。
IMGP8671.JPG
菜の花の後ろには染井吉野。
IMGP8672.JPG
このあと、ゴールのつづらお荘を通過して、東にある須賀神社へと漕ぎ進めました。
IMGP8682.JPG
製造番号(シリアルナンバー)が私の舟と1番違いのA-1。
2010年春の記念の1枚です。
IMGP8695.JPG
菅浦地区の八重桜。
きっと今頃は花開いていると思います。
IMGP8697.JPG
ニホンカモシカを発見!
「私の写真のほうがきれいに撮れているよ。」という方はぜひメール添付でご送付ください。
写真を差し替えますので。写真は ueda@fujitacanoe.com まで。
IMGP8698.JPG
湖岸にはマメ科(おそらく)の花の蕾。
深い緑の中で白が映えていました。
IMGP8699.JPG
横浜、横須賀から来られたお2人と春の花々。
工場見学からツアーへと3日間楽しい時間をありがとうございました。
三浦半島でのツアーではよろしくお願いいたします。
IMGP8700.JPG
ご夫妻と春の色。
5月以降もまた遊びにいらしてくださいね!
IMGP87111.JPG
水中からの花筏を拡大した1枚。水上の残花です。
9名の桜人の皆さま、ご参加ありがとうございました!
来年のお花見ツアーもよろしくお願いいたします。
桜の次はさわやかな新緑の季節です。
5月以降のツアーにもどうぞご参加くださいませ。
フジタカヌー 上田洋樹

メンテナンスについて(シリアルナンバー登録)

フジタカヌーでは、販売した艇のデータを一括で管理しています。
例えば、ファルトボートでは船体布エアチューブ横の警告シールラベルに
シリアルナンバーが記載されています。
修理やパーツ注文等の場合には、こちらの番号を事前にお知らせいただきますと
スムーズに対応させていただくことができます。
ご愛用いただく方に少しでも快適に、長くお乗りいただけるよう。
小さな部品ひとつからアフターフォローを心がけています。
警告ラベル