公共交通機関を使った、ファルトボートの面白さを探るツアー。
大好評の第二回目は身近な名川、桂川と淀川をツーリングしました。
ツアーの様子は、YouTubeでもご覧いただけます。
普段のツアーは車で回送を行いますが、今回は電車を利用します。
それぞれが乗る艇はザックに収納した状態。
駅からスタート地点淀の川原まで、徒歩で移動します。
背負って運ぶか、カートに乗せてコロコロするか。
それぞれの工夫を凝らしたアイデアはどれも興味深いものばかり。
しっかり情報共有をして、次のツーリングに活かしていきましょう。
前回に引き続き、河川レンジャーの仁枝氏が同行。
桂川流域の歴史や地理など、貴重な内容のお話を伺いました。
直接見ることはできませんが、新緑生い茂る堤の向こうには宇治川が流れています。
明治の河川改修で、オランダ人土木技師ヨハニス・デ・レーケによって設計された導流堤。
高・低木林の豊かな植生のなかに、アカゲラなどの野鳥が棲んでいるそうです。
岩礁帯の岩盤によって形成された迫力ある落ち込みが現れます。
ここがコース最大の難所、艇を降りて全員で下見。
波と戯れる二人艇。
この後、大量の水がコックピットに浸水して潜水艦のようになっていました。
コーミングと喫水線が同じ高さになっても沈をしなかったバランス感覚は、さすがの一言。
貴重なものを見せてもらいました!
ほっと一息、笑顔が素敵ですね。
桂川の終着地点。
向かって右手が宇治川と木津川の流れ、左手が桂川。
ここで流れと交じり合い、淀川へと河川の名称が変わります。
昼食休憩。
作るのも食べる方も真剣勝負です。
広い空に響き渡るオオヨシキリの鋭い声。
「誰もいない静かな世界は、宇宙空間に浮かんでいるよう。」との、感想がありました。
弥生時代の土器片に古代の歴史とロマンを感じる。
こんな遊びをツーリングに取り入れるのも面白いですよ。
GWの最後日、バーベキューを楽しむ人であふれる枚方公園でゴール。
レンタル艇と初心者の方は、ファルトの撤収までをご一緒に行います。
きれいにザックに収納して解散となりました。
ツアー後の参加者の感想として一番多かったのは、瀬の迫力があって面白かったこと。
やはり瀬を漕ぎ下る爽快感は、川下りの大きな楽しみの一つですね。
カヌーで下って水の汚れが分かったと、桂川の水質の汚れについて述べられる方も
おられました。
これについて仁枝氏は、上流の上鳥羽に京都市民の生活を支える下水処理施設があること。
そして今の桂川は上流に日吉ダムで水を蓄えるぶん、全体の流量と流速が減っている。
その為にせせらぎを作るような瀬が少なくなり、川の自浄作用ができていないとの説明が
ありました。
普段の生活では気づきにくいことも、自然の中に入りこめるカヌー・カヤックからの
視点で気づくことができる。
生活圏に近い川ならではの環境に対する発見もあったようです。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございます。
淀川の流れが大阪湾へとたどり着くまで、ここから約30キロ。
このまま海へと漕ぎでましょうか。
ツアーの様子は、YouTubeでもご覧いただけます。
2012.4.1(日)春の桂川 電車でファルトツアー報告
京都市内を流れる名川、桂川。
ツアーの様子はYouTubeでもご覧いただけます。
嵐山の渡月橋から宇治川と合流するまでに堰堤が7つあるせいか、
ツーリングコースに選ぶ人は意外に少ないようです。
堰堤は多いですが、この時期は水量も豊富。底を擦る心配がありません。
そして、歩いて移動できる距離に電車の駅も点在しています。
ザックのサイズに収納ができる利点を活かして、公共交通機関を利用した
ファルトボートならではの面白さと行動力を、実際に体験してみます。
爽やかな笑顔で、JR嵯峨嵐山駅で集合。
それぞれに工夫を凝らした方法で、事前に準備をされたのでしょう。
今日一日の装備がすべてザック一つに、綺麗にパッキングしてありました。
ツアーは漕ぐ前から始まっています。
川原でファルトを組み立てていると、いつのまにか近所のちびっ子達が集まってきました。
カバンの中から、折りたたみ式のカヌーがでてくるのにビックリしたようです。
興味津々な視線に見守られながら、水面へ漕ぎ出す。
重たい荷物から開放され、心身ともに自由になる。
至福の瞬間と思うのは私だけではないでしょう。
途中の堰堤のひとつ。
前日の雨で水位が増えていたこともあり、堰堤越えは思ったより難儀しました。
各自の艇を2人で持ち、協力して乗り越えていきます。
ツーリングには河川レンジャーの仁枝氏が同行。
流域の自然や植物、桂川沿いの歴史など。専門家のお話を伺いながら漕ぐことで、
より一層、桂川を身近に感じることができました。
人々の生活圏が近いだけあり、色々な人との出会いや交流があったのも新鮮でした。
私達が漕ぐ姿を見て、カヌーに興味を持ってくれる人もきっといるはず。
JRや阪急電鉄、名神高速道路。身近な鉄道や幹線道路の下をくぐり抜けていきます。
これは良い思い出になりました。
近くを通るたびにきっと、今日のツーリングのことを思いだしますよ。
老舗和菓子屋中村軒に立ち寄り、名物の麦代餅(むぎてもち)を食べてホッと一息。
予定より一時間ほど遅れましたが、無事にゴールへ到着。
ファルトボートを分解、元通りにザックへ収納して記念撮影。
堰堤は予想以上に手強かったですが、全員が協力して困難を乗り越えたからこそ、
それを上回る感動がありました。
スローな旅と呼ばれるファルトボートを用いたからか、いつも以上に参加者同士の
繋がりを強く感じた気がします。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございます!
次回は、5月6日(日)にファルトツアーの第二回。
桂川が木津川、宇治川と合流し淀川と名前を変えます。
大河の流れに乗って、枚方までをのんびりとツーリングしましょう。
次回のコースには、堰堤は一つもありませんよ。
ツアーの様子はYouTubeでもご覧いただけます。
ファルトボート標準装備のポンプについて
最近、ステップポンプ(ファルトボート全機種に付属)についての
お問い合わせが数件ありましたので、ホースの装着方法をご説明します。
新艇納品時にはこのような状態でザックに収納されています。
ポンプ本体青色の吹き出し口に、ホース端部の円柱部分が長いほうを差し込みます。
反対側の端部は先端がテーパー状になっています。
このままではバルブに差し込めませんので、
ホース(青)の周囲から、ねじ込むようにバルブ(水色)を入れます。
右ききの方なら、右手でバルブ、左手でホースを持つとやりやすいです。
接続された状態。手を添えなくても、互いは離れません。
ホースのテーパー部分を、はさみ等で切断すると簡単に抜き差しできますが
手を離すと簡単に離れてしまいますので、出荷時にはホース先端の内径が
バルブの外径より小さくなるように切断しています。
船体左右のエアチューブと浮力体に空気を入れる際は上記の手順で進めてください。
フジタカヌー 上田洋樹
アルピナ(ALPINA)シリーズ船体布のたたみ方
アルピナ(ALPINA)シリーズ船体布のたたみ方
アルピナシリーズの船体布のたたみ方をご紹介いたします。
今回ご紹介するたたみ方は、ご購入頂いた時に収納されている方法で
この限りではありません。
それぞれユーザーさまにより装備が異なると思いますので、
工夫していただきオリジナルの収納方法を見つけてください。
但し、コーミング前後の先端部分には、プラスティックの芯板が入っていますので
この部分では、たたまないようにご注意ください。
1)船体布中心(コーミングの中央部分)をつまみあげるようにして、半分にします。
2)左右を折り返し、ザックの幅より少し小さめの大きさに3つ折にします。
3)ザックの高さにあわせて3つ折にします。
このとき、コーミング右側後部に黒いループ、コーミング前側から2番目の
ミシン目を折りたたむ目安としていただくと、ちょうどザックの大きさにたたむ事ができます。
4)リブフレームは、折りたたんだ船体布に挟み込むとかさばらずに収納することができます。
進水おめでとうございます! アルピナ2-430 4月3日(日)木津川にて
4月3日は今年2回目の木津川カヌースクール。
前日の青蓮寺湖ツアーではA-1、この日はアルピナ2の進水式を行ないました。
午前9時過ぎ、木津川のほとりで新たなオーナーの到着を待つファルトボート。
ザックは高さ100・幅37・奥行き34cmとゴルフバッグにも満たない大きさですが
この中には、多くの夢とわくわくするような期待がつまっています。
9時30分、この日木津川で進水を迎えられた永合さんがカヌー広場にご到着。
組立て前に記念の1枚を撮影しました。
あっという間に、
完成!
初春の川岸に鮮やかなイエローが映えていました。
この日のスクールは総勢5名。全員で新たな門出をお祝いしました。
ご参加の皆さん、ご協力ありがとうございました。
水位はやや低めでしたが、ボトムをするほどの渇水状態ではなく
午後からは、ほとんど風がない水上をゴールまでのんびりとツーリングしました。
ゴールの銭司(ぜず)にて。
進水おめでとうございます!
これから笠置でのスクールや各地のツアーでまたご一緒できる日を楽しみにしていますね。
これからもよろしくお願いいたします。
4月3日の笠置カヌー広場の桜。
蕾が開き、華やかな満開の時を迎える桜のように
これからのカヤックがある休日が素晴らしい日々になりますように。
フジタカヌー 上田洋樹
ファルトボート収納について(PE-1 ハイブリッドフレーム)
ファルトボート(フォールデイングカヤック)は、折り畳んでザックに入れて収納(パッキング)し携行することができるので、宅配便を利用したり、公共交通機関(電車・バス・飛行機など)で移動が可能ですので、フィールドは世界中へと夢が膨らみます。
さて、収納に関してですが、個人装備などにより、工夫していただかねばなりません。
基本的な収納方法は・・・
1 船体布(スキン)の畳み方 (写真はPE-1-400スペリオ)
コーミングを半分に畳み、ザックの幅になるように畳みます。
2 縦方向(コーミングの前後の先端で折り返し、長い部分を内側に折り返しザックの
サイズに畳みます。
3 折り返した部分に、フロアボード、センターリブ、No2.3.5.6を挟みこみます。
4 ザックにいれメインストラクチャー前後を入れ、その上にシート・フットマット
を入れます。
5 4PCパドルは両サイドの隙間に入れ、PFD(ライフジャケットはシートの上側に入れます。