パーツ物語 アルピナシリーズ テンションベルト用ガイド

ファルトボートのフレームは個々の部品の集合体です。
今回の記事ではアルミフレーム艇・アルピナシリーズのスターン側
デッキ端部に装着している、テンションベルトのガイドをご紹介します。
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部品メーカーからの納入時はすべてのエッジが面取りされていない状態。
このままでは、怪我や船体布側の平ベルトの破断の原因となるため
手作業でエッジ(角)を落とします。
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まずは小型のエアーサンダーを使用して荒削りします。
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サンダーで荒削りした状態。
ここからは複数の紙やすりを使い、角がなめらかになるように仕上げます。
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仕上がった状態。
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最終的にはこのようにステムの一部となります。
現在の素材はジュラコン樹脂※(正式名称ポリアセタール)製ですが
初期のアルピナはアルミの削り出しでした。
お手持ちの艇の、この部品がアルミ製なら、シリアルナンバーは小さいはずです。
(船体内側右にあるシリアルナンバーは手書きかも知れません。)
※ジュラコン樹脂…寸法安定性、耐疲労性、耐油、耐薬品性に優れた
エンジニアリングプラスチックの一種。腐食がほとんど発生せず
自己潤滑性があるため、摩擦係数が小さく、耐磨耗性にも優れる。
フジタカヌー 上田洋樹

アルピナ(ALPINA)シリーズ船体布のたたみ方

アルピナ(ALPINA)シリーズ船体布のたたみ方
アルピナシリーズの船体布のたたみ方をご紹介いたします。
今回ご紹介するたたみ方は、ご購入頂いた時に収納されている方法で
この限りではありません。
それぞれユーザーさまにより装備が異なると思いますので、
工夫していただきオリジナルの収納方法を見つけてください。
但し、コーミング前後の先端部分には、プラスティックの芯板が入っていますので
この部分では、たたまないようにご注意ください。
1)船体布中心(コーミングの中央部分)をつまみあげるようにして、半分にします。
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2)左右を折り返し、ザックの幅より少し小さめの大きさに3つ折にします。
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3)ザックの高さにあわせて3つ折にします。
 このとき、コーミング右側後部に黒いループ、コーミング前側から2番目の
 ミシン目を折りたたむ目安としていただくと、ちょうどザックの大きさにたたむ事ができます。
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4)リブフレームは、折りたたんだ船体布に挟み込むとかさばらずに収納することができます。
 

ジャパンインターナショナルボートショー2011に出展します

3月3日〜6日パシフィコ横浜で開催されます「ジャパンインターナショナルボートショー2011」に、
今年もフジタカヌーは出展します。
カヌー・カヤックだけでなく、ボートやヨットを始め、海や水に関係する企業が
たくさん集まります。
詳しいご案内はこちらから
期間中は各艇の展示と、ALシリーズとPEシリーズの組み立て・分解説明をします。
折りたたみができるファルトボートとはどのようなものか。
実際に間近でご覧頂くことができます。
※混み合っている時などは、実演の時間をずらさせていただくこともあります。
また、アルピナシリーズの新作である4.5メートルの試作艇も展示します。
関東方面にお住まいのユーザーや、カヌー愛好家の方々と直接お話できるこの機会。
スタッフ一同。皆様とお会いできます事を楽しみにしております。

アルピナシリーズ 後部デッキラインのセッティングについて

フジタカヌーFUJITACANOEアルピナシリーズ後部デッキラインのセッティングについて
フジタカヌーの折りたたみカヌーのアルピナシリーズは、フレームを組み立てた後で、フレームを後部から挿入し、滑車(プーリー)でテンションをかける構造になっていますので、船体布(スキン)後部が、開閉しファスナーで閉めるようになっています。
従いまして、デッキラインも左右に分かれるようになっています。
デッキラインは、カヌー船体の周囲に取り付ける伸びのないセーフティーラインと
ちょっとしたものの積載用で伸縮性のあるゴムロープのものがあります。
セーフティーラインは、たるみがないように装着します。 たるみがあるとツーリング中に スタック(引っかかったり)する危険性があります。
積載用ゴムロープの装着は、左右の両端をフックに取り付け、中央側どおしを寄せてフックにかけます。 ゴムロープの”張り”は結び目を調整することで対応します。
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ALPINA-2-430 デッキループ2箇所
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ALPINA-2-460 デッキループ3箇所

アルミフレーム艇 アルピナシリーズのリブフレームが完成するまで

前回はグラスとウッドのハイブリッド艇のPEシリーズ(PE-400・480スペリオ)の
リブフレームの製作についてご紹介しましたが、続いてアルミフレーム艇の同じ
リブフレームが出来上がるまでをご紹介します。
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アルミ艇のリブフレームは1本のアルミパイプをベンダーという機械で曲げて
端部をリベットで接合しています。
ガンネルやチャインパイプを受けるためのチャンネルという白い部品や
デッキパイプ、インナーストリンガーを受けるためのカップを取り付ける箇所には
それぞれドリルで穴が開けられています。
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作業に入る前に錆びを防ぐために潤滑油をウエスに軽く吹きかけてリブフレームを拭きます。
クレ556より666のほうが効果的です。
クレ666はホームセンターやオートバックスで販売しています。
このオイルは防錆・防湿・潤滑効果があり、定期的にアルミフレームに塗布されると
組み立てや分解がしやすくなります。
海で使用された場合は真水でしっかりと海水を洗い流してから水分を拭き取り
フレーム全体(特に継ぎ芯やボタン)にご使用ください。
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まずはチャンネルを仮止めします。
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仮止めのネジがゆるい状態で、ネジのゆるみを防ぐ錆び防止剤を1滴流し込みます。
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本締めした状態。
すべてのチャンネルのネジを締めてからは、
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ハンドリベッターでインナーストリンガーを受けるためのカップを取り付けます。
ここではアルミ無垢材から削り出したカップとステンレス製中空リベットと
ステンレスワッシャーを使用します。中空リベットとは文字通り中が空洞になっています。
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リベットでカップを取り付けた状態。
1枚のリブに3個のカップを取り付けると、
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完成です。
オプションのロアストリンガー(アルピナ2-460は標準装備)を装着する場合は
ベルクロ(マジックテープ)をチャンネルとパイプの間に挟みこんで、下部にあと
2つのチャンネルを装着します。
2枚のリブフレームなら仕上げるまで5分ほどです。
前回のPEシリーズのリブフレームに比べると、あっという間に完成します。

PE-1-400・480スペリオ ファルトボートのリブフレームが完成するまで 【最終回】

最後はリブフレームとデッキ・キールパイプを割りピンで接続します。
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リブフレーム中央の上下にあるピンをパイプに挿入して
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割りピンが180度開くようにハンマーでピンを外側に打ち込みます。
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デッキとキールを接続して製造の工程が完了。
組み立てはこの状態で他の部品と接続します。
次回はアルミフレーム艇のアルピナシリーズのリブフレームについてご紹介します。
上田洋樹

フレームビルダーUのフジタカヌー製ファルトボートのパーツ紹介(ストリンガーカップ)

ある時はツアーガイド、またある時はカヌースクールのインストラクター
そしてまたある時はファルトボートのフレームビルダーの上田です。
お礼が遅くなりましたが、皆さん毎回コメントありがとうございます。
返事をしないままですが、どのコメントもいつもうれしく拝読しています。
今回はファルトボートの部品について。
先日の横浜ボートショーではフジタカヌーのブースの来てくださった方々から
よくこんなご質問がありました。
「フジタカヌーの折りたたみカヌーは他社製品とどこが違うのか?」
製品の概要はカタログやホームページでご紹介していますので
ここでは、あまり知られていないフジタカヌー独自のこだわりをお伝えします。
ファルトボートに使用しているインナーストリンガー用のカップ。
一見するとごく平凡な部品に見えますが、実はこれはアルミ丸棒の無垢材から
削りだしているのです。俗に「削りだし」と言われる製法です。
簡易的な部品と違い、とても高価なんですよ。
アルミフレームのアルピナシリーズではシングル、タンデムどちらにも計6個
グラスフレームのPEシリーズ・シングル艇では計4使われています。
アルピナ2-430のフレーム。
着座して足を開いた際に太ももの上を通るパイプが「インナーストリンガー」です。
カップはこのストリンガーを受けるための部品です。
私はフレームの修理も行なうのですが、今までこの部品の破損を見たことがありません。
それだけ丈夫なんです。ちなみにストリンガーの真鍮製ボタン用のバネはステンレスです。
あまり目にする機会がないパーツにも耐久性への配慮を怠りません。
これからも折にふれて設計や部品など、フジタカヌーの考えをご紹介しますね。
朝、カヌーラック前で土筆を発見。
気付かないうちに大きく育っていました。もうすっかり春です。

2010横浜国際ボートショー3月6日

昨日と打って変わって天候は雨でしたが、6975名と昨年を上回る来場者にお越しいただきました。
メインステージでは、中村あゆみさんのトークショーなど盛りだくさんの催しがありました。
折りたたみカヌーカヤック(ファルとボート)のフジタカヌーでは、たくさんのお客様にお立ち寄りいただきました。ありがとうございます。
これからカヌーを親子・ファミリーなどで始めたい方をはじめ、クルーザーのテンダーボートとして、カヤックフィッシングなど ニーズはさまざま。
随時 組立分解の実演などをさせていただいております。
組立実演の様子
アルピナ2-460カラーオーダーサンプルモデル
アルピナテンションシステム
アルピナシリーズは、6:1の滑車を使った独自のテンションシステムを採用しています。
このテンションシステムにより 小さい力でテンションをかけることができます。
会期は残すところ明日3月7日最終日のみとなりました。
関西 京都のカヌーメーカーのフジタカヌーの実艇をごらんいただける機会です。
ぜひとも起こしください。
お待ちしています。 

2010横浜国際ボートショー速報 3月4日

2010年横浜国際ボートショー開幕しました。
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折りたたみカヌーカヤックのフジタカヌーでは、アルピナシリーズ(AL-1-310サンテン・AL-1-400・
AL-2-430 ・AL-2-430アングラーフィッシングモデル・AL-2-460 16色カラーバリエーションモデル)、
ハイブリッドシリーズ(PE-1-400スペリオ・PE-1-430トレック・PE-1-500シーショア)を展示しています。
フジタカヌーは関西・京都のカヌーカヤックメーカーです。 関東の方に実艇をご覧いただけ、また直接ご案内できる少ない機会です。 ご来場お待ちしております。
フジタカヌーブース
ミス日本のお二人 きれいな方でした。
ミス日本
トヨタマリンの横では、EARTH MARATHON(アースマラソン) で間寛平さんが 使用された クルーザーヨットの展示がありました。
Aeolus
珍しいボートを発見!(シーシェパード?で有名なボートかどうか確認していませんが・・・)がありました。
シーシェパード?

2010横浜国際ボートショー搬入完了しました

折たたみカヌーカヤックのフジタカヌーでは、
2010年3月4日から7日まで横浜みなとみらいパシフィコ横浜で開催される横浜国際ボートショーに出展いたします。
ボートショー2010案内
本日、3日が、搬入日でした。
昨晩、夜行で走り、早朝に到着 展示完了いたしました。
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明日からショーが始まりますハイブリッドフレーム・アルミフレームのアルピナシリーズなど展示させていただいておりますので、ぜひともお越しください。
お待ちしております。