和歌山県南部を流れる日置川。
電車の便もよく、大阪から約3時間の距離にあり、ファルトボート(folding kayak)での
公共交通機関を利用したエコで自然にやさしいツーリングに最適なフィールドです。
この日は風も穏やか。
鏡のように静かな水面に映る紅葉と、山々の景色が印象的でした。
全体的には穏やかな流れが続きますが、所々に気持ちの良い瀬が現れます。
少し渇水気味でしたので、何回かフネを降り、歩いて瀬を下る場所もありました。
今回のツアーで、参加者の皆さんに楽しんでいただきたかったのは、
清流の他にもう一つありました。
それは、民宿「森のおやど」さんが腕をふるわれる、地元食材を使った
秋の味覚の数々です。
天然鮎やうなぎ、モクズガニ等々。どれも昼間遊んでいた川で捕れたものばかり。
宿の皆さんの温かいおもてなしに身も心も癒されました。
お世話になった民宿「森のおやど」前にて。出発前に全員で記念撮影。
ツーリング途中に立ち寄った「八草(はそ)の滝」
深い淵の中を覗き込んでも、底の石が確認できるほど水が綺麗な日置川。
それぞれの心に残る清流ツーリングになりました。
ありがとうございました。
カラーオーダーについて
オーダーカラーについて
フジタカヌーの折りたたみカヌー・カヤックは、お客様のご希望に応じて、
デッキカラーのオーダーカラーを承っています。
定番色のブルー・イエロー・レッド・ライトグリーン以外にも
さまざまなカラーバリエーションをご用意しています。
詳しくはこちらをご覧ください。
オーダーカラーでの製作は、本体価格の5%UPになります。
FUJITACANOE ALPINA-2-460EX ブラックオリーブ
吉野川流域の自然 11月6日(土)吉野川ツアー報告完結
立冬が過ぎ、二十四節気では冬へと季節が移りゆく。
吉野川ツアーの報告4では、晩秋の川の風景をご紹介します。
集合前の川の下見時に撮影した秋桜。
弱い風に小さく揺れる満開のコスモスを見られる時季のツーリングはとてもすがすがしい。
午前8時半頃、着艇地の芝崎の雑草。
直径1mmにも満たないの無数の水滴が朝の光に煌いていました。
参加メンバーの皆さんと合流して、出艇地で撮影した吉野川。
ツアー当日の水位はやや高めでしたが、水はご覧のように濁りがなく澄んでいました。
川のコンディションはかなり良好。
ツーリング中盤、右岸ではススキが群生していました。
これも秋ならではの風景です。
まるで意思があるかのような、急流吉野川の水の動き。
吉野川は浅瀬、早瀬、急流、落ち込み、大波、小波と瀬の種類が豊富で
かつ、ゆったりと下ることができる瀞場の区間もあり、川の魅力が満載です。
午後4時頃、着艇地の芝崎ではシロツメグサが咲いていました。
特集【沈のメカニズム】 11月6日(土)吉野川ツアー報告3
カヤックはどのように沈するのか。
吉野川ツアー報告3では、沈の過程を検証します。
特集の主人公サイトウさん(仮名)。
過去の吉野川ツアーでは「亜脱臼事件」など、多くのエピソードがあるお方です。
初めてお会いした頃、木津川の恭仁大橋下の瀬でレンタルのポリエチレン艇L-1で豪快に
沈したあとの心から楽しそうな笑顔は10年近く経った今でも鮮明に思い出すことができます。
今回、「亜脱臼の瀬」は難なく通過したのですが、先の報告ページ2でご紹介した
ツーリング前半の瀬で吉野川の洗礼を受けられました。
それでは、沈の全貌をボクシングに例えてご紹介します。
今回、最も難易度が高かった瀬。
波高はそれほどでもないのですが、水流と波が立つ方向はかなり複雑。
コースについて解説すると、この地点約150m上流の広い川幅から
この写真上部ほどに川幅が狭くなり、それからゆるやかな左カーブを描いているので
本流は遠心力でカーブ外側に発生。かなりカーブ内側へのコース取りを意識して
パドリングしないと、まずこの位置まで来ることができません。
ならば、最初から左岸(実際には中洲ですが)寄りでこの瀬に突入すれば簡単だと思われますが
その最初が右岸側から進入せざるを得ないため、どうしてもカーブ外側からの攻略となります。
写真では分かりにくいですが、この位置の約10m上流の中洲側には衝突するほどの岩があります
ので、その岩を通過してからでなければ、インコースへの移動が開始できないのです。
ここでは左右の軽いジャブ。
右ジャブから左ショートフック。
左ボディブロー。
強く突き上げる左アッパーカット。
とどめの左ブーメランフック。
ダメ押しに渾身の左ストレート。
ノックダウン!
ゴーグルを装着されていれば水中はこのような視界であったと推測されます。
サイトウさま、次回吉野川ツアーを予定した暁には
「落し物を探しに」、「忘れ物を受け取りに」、もう一度ご参加ください。
この度はツアーへのご参加、誠にありがとうございました。
吉野の自然につづく
9枚のパドリング写真 11月6日(土)吉野川ツアー報告2
吉野川ツアー報告2では、瀬をゆく様子を、お一人ずつご紹介します。
出艇直後はおだやかな流れが続きますが、写真のように川幅が狭くなって
流速が増す地点がいくつもありました。
コース前半で最も難易度が高かった瀬。この地点の流れはかなり複雑で
あらゆる方向からの波に対処しなくてはなりません。
以後、瀬を通過するまでを順に掲載します。
昼食休憩と堰堤でのポーテージを終えて、ツーリング後半にある落ち込み。
この日は水位がやや高めでしたので、落差は大きくなかったですが
落ち込み直後の波は高く、爽快な瞬間を楽しむことができました。
オーダーでデジタルカメラの水中ハウジングを固定するための自由雲台を艤装したA-1。
沈したらハウジングが割れないだろうかと、ツーリング前から心配でしたが大丈夫でした。
ツーリング終盤、パドルのシャフトが西日に反射しています。
瀬を楽しまれている雰囲気が表情から伝わってくる1枚です。
この地点から、5分ほどで全員無事に着艇。皆さん、ご無事で何よりでした。
吉野川ツアーの写真は本日(11月10日)発送を終えましたので
近日中にお手元に届くと思います。今度は寛ぎながら吉野川をお楽しみください。
特集につづく
2011年のツアー予定もご覧くださいませ!
アルピナシリーズ 後部デッキラインのセッティングについて
フジタカヌーFUJITACANOEアルピナシリーズ後部デッキラインのセッティングについて
フジタカヌーの折りたたみカヌーのアルピナシリーズは、フレームを組み立てた後で、フレームを後部から挿入し、滑車(プーリー)でテンションをかける構造になっていますので、船体布(スキン)後部が、開閉しファスナーで閉めるようになっています。
従いまして、デッキラインも左右に分かれるようになっています。
デッキラインは、カヌー船体の周囲に取り付ける伸びのないセーフティーラインと
ちょっとしたものの積載用で伸縮性のあるゴムロープのものがあります。
セーフティーラインは、たるみがないように装着します。 たるみがあるとツーリング中に スタック(引っかかったり)する危険性があります。
積載用ゴムロープの装着は、左右の両端をフックに取り付け、中央側どおしを寄せてフックにかけます。 ゴムロープの”張り”は結び目を調整することで対応します。
ALPINA-2-430 デッキループ2箇所
ALPINA-2-460 デッキループ3箇所
本日の沈の確率60% 11月6日(土)吉野川ツアー報告1
空は澄み、風はなく、水は豊かな大和の吉野。
本日、無事に吉野川ツアーが終了。
今回はコースを半分上流側に繰り上げて、出艇を大和上市付近、着艇を芝崎としました。
鮎釣りが盛んな時期、上市からの下流6kmの区間は釣り人が川の中に立ち並ぶため
ツーリングは困難な状況ですが、11月になると釣り人の姿はなく
今日は水位がやや高めということもあって、当日に急遽コースを変更しました。
国道169号線から見る吉野川は、いたっておだやかな流れですが、実際に川を下ると
そんな印象からは想像できないほどの瀬がいくつか存在します。
タイトルでも記載しましたが、本日の沈の確率は60%。
「吉野川沈道中」の様子は後日ご紹介するとして、まずは集合写真を公開します。
出艇前、眩しいほどの日差しを受けて。上市にて。
この時点では、皆さんとっても元気でした。
出艇から約5時間後、ゴールにたどり着いて。
TEAM 「On water」とTEAM 「Water inside」に分かれて記念撮影。
どちらのグループが、いずれのチームに属するのかはご参加の方々の名誉のために伏せますが
写真のポーズからその所属をご判断くださいませ。
参加メンバーの皆さん、ご協力ありがとうございました。
ほぼイメージ通りのカットを撮影することができました。
ではでは、報告ページ1の最後は、吉野川ツアー488枚の写真の中からただ1枚
栄えある「フォトジェニック大賞」を発表いたします。
水のベールとしぶきをまとい波をゆく
シングル艇のように見えますが、このカヤックはタンデム艇のアルピナ2-430です。
いつも遠くからのご参加ありがとうございます。
つづく
2010年フジタカヌー忘年会のご案内
今年の忘年会は、レイクポイントカヌークラブと合同で滋賀県高島市の
「憩いの里湖西」で開催します。カヌーで白鬚神社周遊、参拝、昼食のち
「憩いの里湖西」に戻って入浴。夕方から湖畔でバーベキュー。
みんなでワイワイ・ガヤガヤ、楽しみましょう。日帰り参加、宿泊参加、どちらも可能です。
★日程 12月4日(土)
★集合 10:00「憩いの里湖西」
11:00 出艇、白鬚神社参拝・昼食
15:00 帰着・入浴
16:00 バーベキュー
宿泊者は、コテージ宿泊
12月5日(日)
日の出カヌー、朝食後解散。
参加費は自艇参加・レンタル参加とも、日帰り9,000円 宿泊14,000円です。
なお、昼食は各自持参です。「憩いの里湖西」の場所等につきましては
レイクポイントカヌークラブのホームページをご参照ください。
★お問い合わせ・お申し込みはフジタカヌーまで
TEL : 0743-95-2507 FAX : 0743-95-2962
メール : info@fujitacanoe.com
2010年1月3日の初漕ぎでの1枚。
「近江の厳島」とも称される湖畔に浮かぶ大鳥居。
忘年会ツーリングでも、この鳥居付近から上陸して、白鬚神社を参拝します。
多くの皆さまからのご参加を、スタッフ一同お待ちいたしております。
木津川 流れ橋ツアー報告5 【完結編】 10月23日(土)
京奈和道から2.5kmほど進むと、遠くに第2京阪が見えます。
流れ橋は第2京阪より上流側にあるのですが、橋の高さが低いため
この地点ではまだ目にすることができません。
さらに500mほど進み、大きなく左カーブを出ると流れ橋が見えてきます。
15時25分、西に傾いた日を受けて、着艇の時間が迫った最後のひととき。
約19kmにおよぶ長距離ツーリングは間もなく終了です。
流れ橋を右岸上流から眺める。
水面に映る光の中に浮かぶA-1-T。ゴール直前の1枚です。
舟を岸に上げてから、最後に全員で流れ橋にて。
行き交う人が途切れる間に5カット撮影しました。
流れ橋ツアーはこれで終わりではなく、最後に大仕事が待っています。
365mある木製の上津屋橋を端から端まで運搬、そこからさらに堤防の上まで。
皆さん、お疲れさまでした。
そして、流れ橋ツアーにご参加いただきましてありがとうございました!
16時、堤防から空を見上げると2本の飛行機雲。
心地よい秋の一日でした。
今年も残すところあと2ヶ月と少し。
フジタカヌーでは秋から冬にかけてもツアーを予定しています。
すがすがしい季節のツアー案内はこちらからどうぞ!
冬用ウェアでお悩みの方はご相談くださいね。
木津川 流れ橋ツアー報告4 【木津川下流域の危険】 10月23日(土)
近鉄鉄橋をポーテージして、しばらく漕ぎ進むと京奈和道。
この橋脚へは北から80度ほど東(南から進むと2時の方向)に水が流れています。
画面左の橋脚は艇が張り付く可能性があります。
画面中央の橋脚全域は本流を受けて、相当に複雑な流れになっていますので
この橋脚も注意が必要です。
※この2つの橋脚は増水時には特にご注意ください。
橋脚や倒木(ストレーナー)、テトラポッド、岩、杭などは水は流れますが
人や艇は流れの向きに対して、横向きになると簡単にそれらの障害物に張り付きます。
最悪のケースは障害物の方向に沈して、流れを受けて障害物と艇の間に体がはさまれて
艇から脱出できないという状況です。
水は一見ゆるやかな流れでも、そういった状況になると救出は困難を極めます。
では、どうすればいいのか。
答えは2つです。
【1】まずは、川の危険を知ること。
人やカヤックが流れの中で留まってしまう可能性がある障害物を思いつくままに列挙すると、
橋脚(大小、鉄筋・コンクリート・木製の素材にかかわらず)、テトラポッド、倒木(水面の
上下50cm以内は最も危険)、岩、杭、竹、鉄柱、やな、本流にあるブッシュなどです。
【2】それらの30m上流の位置では、障害物と接触しないだけの間隔をとること。
その間隔をとることができない場合は、迷わずに着岸して
ライニングダウンやポーテージしてください。
また、川の蛇行などで先が見通せない場合は、その都度着岸して下見するなど慎重に。
今年もカヌーの死亡事故はいくつか報道されていました。
楽しいはずのカヌーやカヤックのツーリングが悲しいことになりませんように切に願います。
流れ橋まではのどかな流れが続きます。
木津川下流域を象徴する豊かな自然の中にカヤックがある風景。
流れ橋ツアー【完結編】につづく